庶民は、お金や時間に余裕が無いから修行ができない。だから、どうすればいいのか…。
しかし、そもそも、お金や時間に余裕のない庶民の生活自体が修行と言っても過言ではないのかもしれません。
つまり、日々のストレスの多い日常自体が苦行であり、すでに自分自身をつらく苦しい環境に置いているとも言えます。
わざわざ修行する環境を作らなくても、その環境はすでに整っているのではないでしょうか。
釈迦や達磨は、そんな環境を再現するために苦行をしたとも考えられます。
彼らは二人とも、一国の王子として生まれたと言われており、庶民のように不自由な生活を送っていたわけではありません。
もしかしたら、本来自分が受けるべきであったストレスを、自分の周りの人たち(側近や国民)が吸収してくれていたことに気付いたからこそ、わざわざ自分自身に苦行(ストレス)を課したのかもしれません。
ということは、日々の日常を修行と捉え、日々受けるストレスに対して心を乱さないように意識して生活するだけでも、人によっては心を無にするトレーニングになるのかもしれません。
何も意識しなければ、それは、ただつらいストレス。
ですが、トレーニング(修行)であると意識すれば、だんだんと心は鍛えられ、多少のストレスでは心は乱れなくなっていきます。
自身の過去を振り返ってみても、若い頃は些細なことですぐにイライラしたり怒ったりしていたが、年齢を重ねると多少のことではイライラしなくなっている自分に気づくことはないでしょうか。
それは、ストレスを受けても、心を乱さないように自分自身が成長しているからではないでしょうか。
今、自分自身がストレスと感じているストレス自体も、さらに自分自身が成長できれば、無効化することもできるようになるのかもしれません。
もし、今の自分自身では無効化できないのであれば、乱れた感情を断ち切り、心を無にして、そのストレスに対する解決策を思考する必要があると言えます。
では、どのように乱れた感情を断ち切るのか。
このようなストレスで乱れた感情をフラットな状態にする方法の一つが瞑想と言えますが、実は瞑想だけではなく、心をフラット(無)にする手段は日常にたくさん存在しているとも言えます。
フラットな状態とは、怒りや悲しみなどの負の感情が無いような、心が穏やかな状態のはずです。
自身の日常の中で心が穏やかな状態を見つけることはできないでしょうか。
例えば、学校で数学のテスト(筆記試験)を受けている時はどうでしょうか。怒りの感情を持ちながら、テスト問題を解く人はいないのではないでしょうか。
ほとんど感情は無の状態で問題を解くことに集中してはいないでしょうか。そのため、あっという間に時間が経ってはいないでしょうか。編み物をしたり、パズルゲームなどを解いたりしている時も、同じような感覚かもしれません。
また、掃除をするのは面倒なことですが、一度床や窓を拭き始めたら集中してしまい、いつの間にか時間が経っていたという経験もないでしょうか。
それから、ランニングや筋肉トレーニング、スポーツといった運動をしている時も、集中して無心でやってはいないでしょうか。
仕事においても、忙しくて集中してやっていたら、すぐにお昼休みが来たり、あっという間に一日が終わったりしていることもあります。
誰でも、何かに集中して身体(頭、手、筋肉など)を動かしている時に、いつの間にか想像以上に時間が経っていたという経験はあるはずです。
まるで無意識下で時間が経っているわけですが、その間に喜怒哀楽などの感情は存在していたでしょうか。その時の感情を言語化するのであれば、「無」 と言えるのではないでしょうか。
カラダを集中して使用している時というのは、感情がフラット(無)になりやすいと言えるのかもしれません。
逆に、仕事の休憩時間や、ふとした空き時間、寝る前など、カラダを動かすことに集中していない時に、様々な負の感情が生まれてはいないでしょうか。
ということは、体を動かすということに集中すること自体が、感情の波を静めフラットな状態にするための一つの手段になるとも言えます。
例えば、ストレス思考が始まっている自分に気づいたら、ストレッチをしたり、部屋の掃除をしたり、外に出て散歩をしたりする…など。
昔から、失恋した時や嫌なこと、辛いことがあった時に、「体を動かしている方が、気が紛れる、余計なことを考えないで済む」とも言われます。
だから、予定を入れたり、目の前の仕事に励んだり、趣味に没頭したりすることなどのアドバイスがされることがあります。
ここで言おうとしていることは、何も難しいことではなく、それと同じようなことです。
つまり、悩み(ストレス)がある時は、カラダを動かして、ストレスを発散して、ストレスで乱れた感情を無にして、ストレスの解決策を思考していく。
結局、このような、とても当たり前のことが、ストレスと向き合っていくために重要なことなのではないでしょうか。
カラダを動かしても、問題が解決するわけではないから意味が無い、と思う人もいるかもしれません。
それでもカラダを動かすと、何も問題は解決するわけではありませんが、ほんの少しの時間だけ気分は良くなる。
そうすれば、何か行動しよう、どうすれば問題を解決できるか、というような気持ちにもなります。
止まりかけていた物事が、ほんの少しだけ前に動き出す。
でも、すぐに、またストレス思考が始まり、気づいたら頭を使い過ぎて動けなくなっている自分に気づくこともあります。
その度に、自身のストレス思考を何らかの方法で断ち切り、少しずつ少しずつ前に進んでいかなければならないのかもしれません。
人によっては、その変化というのは、前に進んでいるのか進んでいないのか、わからないような小さな変化かもしれません。
ただ、ほんの少しだけ前に進んでいくという変化を積み重ねていけば、物事は確実に前に進んでいくのではないでしょうか。
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瞑想というのは、人間が考えた一つのメンタルコントロール・メソッドとも言えますが、決して特別なことではないとも言えます。
自然界の動物は、弱肉強食の世界の中で、食料を得るために他の動物を狩ったり移動したり、敵から逃げるために走ったり闘ったり、生存するためにカラダを動かしています。
何か問題が生じたとしても、フラットな感情で解決策を導き対応していきます。これが、本来の動物の姿なのではないでしょうか。
だからこそ、動物と同じように体を動かし自然界の状態に近づけるほど、ストレスという問題も自然に軽減していくのかもしれません。
本当は、自然界の動物のように感情をフラットな状態にして生きていければ一番いいのかもしれませんが、社会で生きる人間にとって、それは非常に難しいことでもあります。
しかし、カラダを動かすことに集中し、心をフラットな状態にするような時間(まるで動物として生きるような時間)というのは、本来動物である人間には必要なことなのではないでしょうか。
私たち人間は日々生きていく中で、「動物としてではなく人間として生きる時間」があまりにも多過ぎるのかもしれません。
未来医療 人のもつ力が未来の医療を変える。
The Medical Future - Self-Care Medicine - / Copyright © John S. Doe All Rights Reserved.
目次( p. 1 - 158 )
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まえがき
p. 1 -
医師が病を治すのではなく、カラダが病を治す。
p. 4 - 5 -
なぜ、薬が病気を治すと信じる世界になったのか?
p. 6 - 8 -
今、本来の概念に戻す時が来ている。
p. 9 - 11 -
病気を治せる薬は存在しない。
p. 13 - 15 -
薬を飲み続けても病気は治らない。
p. 16 - 17 -
病気が治るのを薬が邪魔することもある。
p. 18 - 20 -
薬は様々なリスクを伴う。
p. 21 - 23 -
現代医療の本質とは何か?
p. 25 - 27 -
現代医療の真意は、病気を止めること。
p. 28 - 29 -
現代医療とは、あくまでも病気を治すサポート。
p. 30 - 31 -
カラダをいじればいじるほど問題が起きる。
p. 33 - 35 -
あと、どれだけの薬を作り続けなければならないのか?
p. 36 - 38 -
医療が発展しないジレンマ。
p. 39 - 41 -
病気とは、異物。
p. 44 - 47 -
病気とは、体内システムの異常。
p. 48 - 50 -
病気とは、体の許容オーバー。
p. 51 - 52 -
なぜ、人は病気になるのか?
p. 53 - 54 -
問題の本質を解決するということ。
p. 56 - 57 -
自然界の状態に戻すということ。
p. 58 - 60 -
当たり前のことをするということ。
p. 61 - 63 -
世界最高のテクノロジーとは何か?
p. 65 - 67 -
人のもつ力が未来の医療を変える。
p. 68 - 70 -
未来のテクノロジーとは、概念そのもの。
p. 71 - 74 -
はじめに
p. 77 -
データを根拠にしない理由
p. 78 - 80 -
運動 ― 動物は、動くもの。
p. 81 - 84 -
食事 ― 命そのものを食べる。
p. 85 - 93 -
睡眠 ― 危険が無いから眠れる。
p. 94 - 100 -
自然環境 ― 過酷な環境が生命を強くする。
p. 101 - 103 -
病気になる最大の理由
p. 105 - 107 -
ストレスとは何か?
p. 108 - 112 -
ストレスと、どう向き合うべきか?
p. 113 - 132 -
はじめに【重要】
p. 135 -
第一節 いかにして戦わずに勝つか。
p. 136 -
第二節 勝つ意思のある者が勝つ。
p. 137 - 138 -
第三節 強い相手だと思ったら、戦わない。
p. 139 - 140 -
第四節 守りを固めて待つ。
p. 141 - 142 -
第五節 病気になった理由を考える。
p. 143 - 145 -
第六節 肩の力を抜いて、気楽に。
p. 146 -
第七節 治療をする場合は、一瞬で。
p. 147 -
第八節 ほんの少しの治療で止める。
p. 148 -
第九節 病気に止めを刺さない。
p. 149 -
第十節 病気と仲間になる。
p. 150 -
第十一節 治療をするか迷ったら。
p. 151 - 154 -
自分の病気を治すための最善の方法
p. 156 -
さいごに
p. 157 - 158
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未来医療 人のもつ力が未来の医療を変える。
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