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薬を飲み続けても病気は治らない。

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薬を飲んで、すぐに病気が治らなかった場合、長期的に薬を飲むこともあります。

病気の種類によっては数ヶ月、数年も飲んでいるのに、病気が一向に良くならないということもあります。

特に高齢者では、何種類もの薬を毎日たくさん飲んでいる人も多いのではないでしょうか。

なぜ、薬をちゃんと飲んでいるのに、病気が良くならないことがあるのでしょうか。

それには、薬の本来の性質そのものに理由があるとも言えます。

そもそも薬は病気の症状や進行を一時的に止めるためのものであり、あくまでも応急的な処置(サポート)です。

つまり、「いくら薬の力で病気を止め続けたとしても、止めているだけであるため、病気が治らないこともある」とも言えます。

薬で治ることがあるのは、病気になるまで弱ったカラダが病気を抑え込むことのできる本来の力を取り戻すことができた時に、そのカラダの力で病気は治っていきます。

しかし、カラダの力が、一時的に弱っていたのではなく、慢性的に弱り切っていることが原因で病気になっている場合は、病気を治せるカラダの力が一向に回復しないため、カラダは病気を治すことができずに病気はいつまでも治らないとも言えます。

薬を飲んだからと言って、カラダは病気を抑え込むことのできる別のカラダに変化するわけではありません。

薬で病気は止まっていますが、薬を飲む前と飲んだ後で実際にはカラダ自体は何も変わってはいません。

だから、薬を飲み続けても、病気が治らないことがあるとも言えます。



薬の本質を理解していれば、薬を飲み続けて病気が治らないことがあるというのは、ごく当たり前のことです。

しかし、「薬が病気を治す」という概念が常識となっている現代の人々にとっては、薬を飲んでいるのに病気が治らないことは理解に苦しむ問題と言えます。

病気がなかなか治らない原因を、自分の病気は治すのが難しい病気である…とか、飲んでいる薬が効いていないのではないか…など、様々な不安や疑念を募らせてしまう事もあります。

しかし、もともと薬が病気を治すのではなく、本来病気というものはカラダが治していくものです。

病気を治すことのできる強く健康的なカラダを手に入れなければ、病気は治らないとも言えます。

逆に、病気がなかなか治らないということは、自分自身のカラダが健康な状態からズレ、非常に弱っているというサインでもあります。

つまり、病気を治すためには、弱ったカラダを元の元気な状態に戻す対策が必要であるとも言えます。

必要な対策をせずに、薬を飲むだけで病気が治るのをただ待っているだけだと、病状がさらに悪化したり、大きな問題へと発展したりしていくことにもなります。

薬で病気をごまかし続けても、遅かれ早かれ薬でごまかしきれない時が来るということではないでしょうか。

しかし、その時にはもう薬は効かず、応急処置をするものが何も残されていないという状況に陥っていることもあります。

そうならないためにも、薬を飲み始めたら、病気を治そうとするカラダを強くするために、生活習慣の改善などによって健康的な体を取り戻す必要性があります。




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