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現代医療の本質とは何か?

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現代医療とは、「よくわからないけれど、こうしたら上手くいった」という事の積み重ねでできているとも言えます。

仕事や日常の中で、よくわからないけれど上手くいった、という経験は無いでしょうか。

どうすれば、もっと上手くいくのか考えていても、なかなか物事というものは思い通りにはならないものです。

しかし、上手くいかない方法を見つけ、それとは別の方法を幾つも繰り返していると、ある時、突然上手くいってしまう事があります。

成功の理由を聞かれたとしても、偶然上手くいったものであるので、本人も理由がよくわかりません。

ですが、その出来事に対して、わからないなりにも、すべての辻褄が合うように裏付けを取りながら、理屈をつなげていきます。

そして、自分で作り上げた成功法(理論)を元に、次の行動を起こしていく…。

同じように成功を再現する事ができれば、自分の理論が正しかったと思います。

逆に失敗すれば、その理論を修正し再度挑戦を繰り返します。

とても当たり前のことのように思えるかもしれませんが、どんな技術も同じようなサイクルによって発展しており、現代医療も例外ではありません。

様々な試行錯誤を繰り返し、上手くいく方法を治療法として用いていきます。

ただし、すべてを完璧に理解しているわけではなく、わかっている部分もあれば、よくわかっていない部分も当然あります。

わかっていない部分があったとしても、その部分に関しては理屈で補完して、とりあえず問題なく上手くいくのであれば病気を治す方法として利用されていきます。

後々、様々な人に利用されることで、さらに不明点や問題点などが明確になり、治療法として確立されていきます。

治療法として確立されているから最善の方法というわけではなく、今の段階でベストな方法という事になります。

つまり、現代医療というのは、「完璧によくわかっているわけではないけれども、今のところ多くの人で上手くいく方法」というものであるとも言えます。

上手くいく方法というのは、当然とても上手くいきます。

現状の方法で上手くいっているのであれば、その方法論が正しいのか間違っているのかは別として、今のまま続ければいいと言えます。

あえて上手くいく方法を捨てる必要もないし、より良い方法が見つかるまでは、その方法を使っていればいいとも言えます。

問題なのは、上手くいかないものは上手くいかないという事です。

現代医療において、このような上手く治すことのできない病気が今現在残ってしまっているとも言えます。

そして、残されてしまった病気というのは、現代人を悩ますような死に至る確率の高い大きな病気であり、治すことができずに年々患者数が増え続けている病気であることも少なくありません。




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