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ストレスと、どう向き合うべきか?

p. 128( p.113 - 132 )




自分の解決策(悟り)は、自分自身で導かなければならないものと言えます。

そのための方法として、仏教では瞑想という手法を提唱しています。

瞑想とは、①ストレスで乱れた感情を無にする。②乱れの無いフラットな感情で解決策を思考する。

という2つのステップから成り立っているとも言えます。

この瞑想によって、ストレスを抱えている人が負の感情で負の解決策を導くことを防ぎ、正しい解決策を導けるようにしています。

ただ、瞑想をする時は注意が必要です。

瞑想をしたことのない初心者(特に非健常者)は、はじめは指導者の下で瞑想を行った方がいいと言えます。

なぜなら、瞑想は自分自身を深く思考する行為であるため、もしその思考中に負の感情が少しでも生じれば、非常に危険なものになる場合もあるからです(1)

ただ単に、ストレスを増幅させたり、間違った方向に解決策を導いたりしてしまう事もあります。

ストレスによって苦しんでいる人が、瞑想により症状が楽になることはありますが、その一方で悪影響が出てしまう人がいることも実際にあると言われています。

無の感情で思考するからこそ、客観的に冷静な判断で思考することができ、正しい解決策を導くことができますが、感情が乱れてしまえばストレス思考が始まり、逆効果になる事があるということです。

瞑想において、重要なポイントは、感情を無にするという第一ステップとも言えます。

第二ステップの思考自体は、ただ深く解決策を考えるという行為であるので、特別なテクニックが必要なわけではなく、今からでも誰でもできるものです。

問題なのは、ストレスで乱れすぎてしまった感情を無にするということであり、心をフラットな状態(無)にするのが難しいと言えます。

誰でも、ストレスを受けている時は、怒りや悲しみなどの負の感情で心が乱れてしまうものです。

その乱れた心の波を静めようとしても、受けているストレスが減ったり、無くなったりしないのに、心を穏やかにするのは無理があるというものです。

また、一度心を穏やかにしても、ストレスの状況が継続しているのなら、怒りや悲しみは何度でも生まれてきます。

だから、仏教僧は、心を無にするために、修行というものをするとも言えます。

では、悟りを開いた釈迦は、いきなり瞑想をして悟り(答え)を見つけることができたのでしょうか。




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