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ストレスと、どう向き合うべきか?

p. 117( p.113 - 132 )




人類の多くは、何らかの宗教を信仰していますが(1)、中には特定の宗教を信仰していない人もいます。

神の存在を信じていない人たちもいるし、自分にとって都合のいい場合にだけ、神の存在を信じるということもあります。

神ではない何か(ものや人、思想)を信じていたり、身近な家族や友人を信じていたり、他者ではなく自分自身のことを信じているという人もいます。

先祖代々何かの宗教に、形式上は所属していても、自身は積極的な信仰をしていないという人もいます。

これだけ科学技術が進歩し、様々な自然現象が解き明かされてきた中で、どうしても神というような超自然的な存在を信じることができない、という人も現代においては増えてきているのではないでしょうか。

宗教に対して矛盾を感じている人々は、ストレスと、どう向き合うべきなのでしょうか。

世の中にはいくつもの宗教がありますが、多くの場合は、何らかの神のような絶対的な存在を信じています。

しかし、その中には、神を信じていない宗教も存在します。

その一つの例が、仏教です。

仏教は、釈迦(ガウタマ・シッダールタ(2) ‐ 紀元前5世紀前後)を開祖とする宗教です。

インドの釈迦は、仏陀(ブッダ)や仏(ほとけ)とも言われますが、人間であって、神のような存在ではありません。

仏教は神を信じているわけではないと言えます。

また、何か特別な存在を信じるようなタイプの宗教でもないとも言えます。

むしろ、釈迦がたどり着いたメンタルコントロール・メソッドが優れているから、その釈迦のメソッドを、みんなで共有しようというタイプの宗教なのかもしれません。

仏教の提唱するメンタルメソッドを理解することで、ストレスとの向き合い方のヒントが何か得られるかもしれません。

一つ注意したいのは、仏教が他の宗教よりも優れているから選んだというわけではなく、仏教を信仰することを勧めているわけでもありません。

もちろん他の宗教を否定しているわけでもありません。

他とタイプが異なるから注目し、ストレスというものを考える一つのきっかけにしたという、ただそれだけのことです。

ここから仏教について少し話をしていきますが、それは最終的に話したいことを話すための入口にすぎません。

では、仏教の開祖である釈迦は、一体何を伝えようとしていたのでしょうか。




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