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食事 ー 命そのものを食べる。

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また、自身の食生活によって健康問題が生じた時に、それを助けてくれるような食品や商品というのは世の中にたくさん存在します。

例えば、胃に負担がかかるから消化剤を飲んだり、腸内環境が悪いから整腸作用のある商品を飲んだりします。

もちろん、そのようなものを利用することによって健康のためになっていると感じるのであれば何も悪いことではありません。

しかし、カラダに特別に何かをプラスすることだけが問題の解決策なのでしょうか。

胃に負担がかかったり、腸内環境が悪化したりしている事の本質というのは、自然界には存在しない糖分や油分の多い食べ物などを過剰に食べていることも大きな原因の一つではないでしょうか。

そのような食べ物を控えるということでも問題は改善の方向へ十分に向かっていくのではないでしょうか。

もしかすると、それの方が、遥かに効果があるのかもしれません。

私たちは、より健康に効果がある商品を探そうとしますが、一番効果があることを忘れてしまってはいないでしょうか。

健康問題となるマイナスの要因を、普段の食生活から除去していくことも解決策の一つであると言えます。

何かを生活にプラスすることで状況が良くなると言われるから、私たちは問題の解決を提案されたその何かに頼ろうとしますが、本来の自然界の理を守れているのであれば、本当は特別なものは何も必要ないのかもしれません。

資本主義社会において、問題の解決法そのものが、何かの商品を購入しなければならない方向に誘導されているのではないか、と感じてしまったという経験も一度はあるのではないでしょうか。

もちろん、提案されているものが健康のサポートとして意味が無いと言っているわけではありません。

ただ、サポート商品だけの力によって問題を解決しようとすることは正しいことではないのかもしれません。

誰でも、今楽しんでいる食生活を変えずに、何かをプラスするだけで健康を維持できるという商品のストーリーは、とても耳触りのいいものです。

しかし、あなたが欲しいと思う商品が提案するストーリーは、本当に健康において正しいものなのでしょうか。

もし、正しいとしても、私たちは、まず特別な何かに頼る前に、しなければならないことがあるのかもしれません。

むしろ、それが応急処置ではない本当の解決策ではないでしょうか。

健康をサポートしてくれる商品というのは、自分の生活習慣を改善し、それでも上手くいかない時や、時間の猶予の無いような緊急の場合などに一時的に頼るべきものなのかもしれません。




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