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病気とは、異物。

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免疫とは人間の根幹となるシステムであり、優れた力であるがゆえに、その力が弱ったり、正常に機能しなかったりすれば、その分簡単に病気になってしまいます。

免疫とは、人間が病気にならないように守ってくれている力とも言えますが、それだけの力であると考えるのは、少し不十分な認識かもしれません。

免疫とは、病気にならないように守る力であると同時に、病気を治すための力と同義であるとも言えます。

例えば、体内で病気の原因として日々生まれる10の異物に対して、処理能力が8であれば、10 – 8 = 2、つまり処理できなかった異物は毎日2ずつ増えていきます。

そして、ある程度の期間をかけて異物が蓄積し102になり病気になってしまったとします。

体内では、102(病気としての異物)+ 10(毎日生まれる異物)となっていますが、処理能力が8のままであれば、102 + (10 – 8) = 102 + 2、つまり病気としての異物は、さらに2ずつ増えていくため、病気はより大きく成長・進行していくことになります。

しかし、ここで処理能力である免疫を少し上げて10にすればどうなるでしょうか。

102(病気としての異物)+ 10(毎日生まれる異物)– 10(処理能力)=102(病気としての異物)、つまり病気としての異物は増えてはいかなくなります。

増えていかないということは、病気としての異物は無くなりませんが、一旦病気の進行は止まるということになります。

さらに処理能力を上げて12にするとどうなるでしょうか。

102 + (10 – 12) = 100(病気としての異物)。

つまり、体内の異物が減り始めるということになります。

異物の存在自体が病気を引き起こしているため、その異物が減るということは、病気という問題が解決の方向へと向かっていくということになります。

もちろん、病気の種類や状況によっては、単純にこうなるというわけではありませんが、免疫を上げることが病気を治すことにつながっていくということを理解しておくことは重要なことではないでしょうか。




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