以上、第三部では、自然界の状態に戻すことが健康になるために必要なことであると述べてきましたが、以下のような疑問を抱く人もいるかもしれません。
もし、自然な状態に戻すことで健康になるのであれば、大昔の人ほど今よりも自然界に近いライフスタイルであるため、現代人よりも健康的で長生きができるはずです。
しかし、平均寿命は、昔の人の方が短く、自然界とかけ離れた生活をしているはずの現代人の方が長いとも言われています。
これは、どう説明すればいいのでしょうか。
本当に、今よりも自然界に近いライフスタイルに戻して、健康で長生きができるのでしょうか。
こういった何か疑問が出てきた時に、しなければならない事とは何だったでしょうか。
それは、自分自身で考え答えを導くという事です。
もし、自分で考えても、わからない場合は、思考を止めるのではなく、「では、どうすればいいのか…」と考えるという事が大切なのではないでしょうか。
そして、導かれた結論によっては、これまで話してきた内容とは異なる対策が必要になるかもしれません。
なぜなら、筆者の答えは正解ではなく、あなたの方がより優れた答えを導く可能性もあるからです。
あくまでも、自分の答えは自分自身で見つけなければなりません。
ただ、筆者は、たとえ時代(人間を取り巻く環境)が変わったとしても、人間が今のカラダの機能や形を保っているかぎり(人間のカラダというハードウエアとしてのスペックに大きな違いがないかぎり)は、自然界に近いライフスタイルを送ることが健康に生きる上で重要な戦術であると考えています。
つまり、人類という動物の進化のスピードを考慮すると、これから先、たとえ数千年、数万年程度の時が経ったとしても、健康のためにしなければならないことの本質は変わらないということです。
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では、このような戦術をこなせば病気との闘いに勝つ事ができるのかというと、少し不足している部分もあります。
いくら戦う方法(戦術)を知っていても、戦いに負けないための方法(戦略)を知っておかないと、戦いに勝つ事は難しいとも言えます。
現代医療における戦略は、「人間のカラダをいじって病気を治そう」とするものですが、本来は、「人間のカラダの力で病気を治す」というのが主軸となる戦略と言えるのかもしれません。
戦略とは、一般的には特定の目的を達成するために、長期的視野と複合思考で、力や資源を総合的に運用する技術・応用科学です(1)。
つまり、私たちが今現在手にしている現代医療と絡めて、どのように闘っていけばいいのかということも考えなければならないと言えます。
そのため、次の第四部では、病気との闘いに負けないために必要となるであろう戦略について記述しています。
もちろん、記述してある戦略をとれば必ず勝てるというわけではありませんが、それでも負けることを少なくすることはできるかもしれません。
以下に、負けない事が重要であるということを述べていきますが、当然、負けない事を目的にしているのではなく、最終的に戦いに勝利することを目的にしています。
未来医療 人のもつ力が未来の医療を変える。
The Medical Future - Self-Care Medicine - / Copyright © John S. Doe All Rights Reserved.
目次( p. 1 - 158 )
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まえがき
p. 1 -
医師が病を治すのではなく、カラダが病を治す。
p. 4 - 5 -
なぜ、薬が病気を治すと信じる世界になったのか?
p. 6 - 8 -
今、本来の概念に戻す時が来ている。
p. 9 - 11 -
病気を治せる薬は存在しない。
p. 13 - 15 -
薬を飲み続けても病気は治らない。
p. 16 - 17 -
病気が治るのを薬が邪魔することもある。
p. 18 - 20 -
薬は様々なリスクを伴う。
p. 21 - 23 -
現代医療の本質とは何か?
p. 25 - 27 -
現代医療の真意は、病気を止めること。
p. 28 - 29 -
現代医療とは、あくまでも病気を治すサポート。
p. 30 - 31 -
カラダをいじればいじるほど問題が起きる。
p. 33 - 35 -
あと、どれだけの薬を作り続けなければならないのか?
p. 36 - 38 -
医療が発展しないジレンマ。
p. 39 - 41 -
病気とは、異物。
p. 44 - 47 -
病気とは、体内システムの異常。
p. 48 - 50 -
病気とは、体の許容オーバー。
p. 51 - 52 -
なぜ、人は病気になるのか?
p. 53 - 54 -
問題の本質を解決するということ。
p. 56 - 57 -
自然界の状態に戻すということ。
p. 58 - 60 -
当たり前のことをするということ。
p. 61 - 63 -
世界最高のテクノロジーとは何か?
p. 65 - 67 -
人のもつ力が未来の医療を変える。
p. 68 - 70 -
未来のテクノロジーとは、概念そのもの。
p. 71 - 74 -
はじめに
p. 77 -
データを根拠にしない理由
p. 78 - 80 -
運動 ― 動物は、動くもの。
p. 81 - 84 -
食事 ― 命そのものを食べる。
p. 85 - 93 -
睡眠 ― 危険が無いから眠れる。
p. 94 - 100 -
自然環境 ― 過酷な環境が生命を強くする。
p. 101 - 103 -
病気になる最大の理由
p. 105 - 107 -
ストレスとは何か?
p. 108 - 112 -
ストレスと、どう向き合うべきか?
p. 113 - 132 -
はじめに【重要】
p. 135 -
第一節 いかにして戦わずに勝つか。
p. 136 -
第二節 勝つ意思のある者が勝つ。
p. 137 - 138 -
第三節 強い相手だと思ったら、戦わない。
p. 139 - 140 -
第四節 守りを固めて待つ。
p. 141 - 142 -
第五節 病気になった理由を考える。
p. 143 - 145 -
第六節 肩の力を抜いて、気楽に。
p. 146 -
第七節 治療をする場合は、一瞬で。
p. 147 -
第八節 ほんの少しの治療で止める。
p. 148 -
第九節 病気に止めを刺さない。
p. 149 -
第十節 病気と仲間になる。
p. 150 -
第十一節 治療をするか迷ったら。
p. 151 - 154 -
自分の病気を治すための最善の方法
p. 156 -
さいごに
p. 157 - 158
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