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ストレスと、どう向き合うべきか?

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このようなメンタルメソッドは、文字で書くのは簡単ですが、実際にやろうと思うと非常に難しいものです。

ストレスを減らすということは、自分自身のこと(不幸)を、なるべく考えないようにすることです。

しかし、メソッドを理解し、今現在に集中していても、自分以外のことに意識を向けていたとしても、いつの間にか自分のことを思考するのは避けられないものです。

誰でも、ストレスの多い状況下で余裕がない時というのは、自分のことを第一優先に考えてしまうものです。

自然界において、ストレスとは身の危険でもあり、自身の危険リスクの回避を第一に考えるのは、動物の本能的な思考とも言えます。

自分が幸せでないのなら、なぜ自分は幸せでないのか、と考えるのは当然のことです。

人間は、ストレス思考を避けようとしても、どうしてもストレス思考をしてしまう生き物であるとも言えます。

この自然の理(ことわり)を、メンタルメソッドで何とかコントロールしようとしています。

もちろん、このような手法で、自身のストレスをコントロールできてしまう人もいますが、それができる人ばかりではありません。

むしろ、そのメンタルメソッドを提唱している人が、その手法で自身のストレスをコントロールできただけであるとも言えます。

人によって、ストレスの状況や大きさは全く異なるため、上手くいく場合もあれば上手くいかない時もあります。

また、ストレス思考を軽減できたからと言って、その人の周りの、ストレスの原因となっている状況がすぐに変わるわけではありません。

人間関係やお金の問題が、すぐに解決するわけでもありません。

ただ、メンタルコントロールによって、前向きに考えられるようになれば、顔の表情や発言などが柔らかくなったり、他人に与える印象が変わっていったりすることによって人間関係が改善されることもあります。

人間関係は様々なストレス問題の根本的な部分を担うため、人間関係の改善によって、その人自身が抱えていたストレス状況さえも大きく変わっていくことになります。

しかし、これは全てが上手くいった場合のシナリオであって、現実はそんなに簡単なものではありません。

頭ではわかっていても、理屈ではどうにもならない時もあります。

前向きに考えた方がいいのは分かっていても、それができない状況というのは人生で一度は体験したことがあるのではないでしょうか。

もしくは、今まさに、あなたはそのような状況かもしれません。

ストレス状況下にある人が、メンタルをコントロールするということは非常に難しいものです。

だからこそ、人々はメンタルを上手くコントロールできる方法を、ずっと探し続けているのではないでしょうか。

では、自分の抱えているストレスが理屈ではどうにもならない場合、一体どのように対処していけばいいのでしょうか。




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