なぜ、ストレスは体にとって良くないのでしょうか。
それは、ストレスを受けたカラダには様々な悪影響が出るからであると言えます。
例えば、ストレスホルモンによって脳が委縮したり、免疫力が低下したり(1)、活性酸素などの有害な物質が体内で生じたりする、というようなことなどが言われていたりもします。
病気の原因となるような、ありとあらゆる問題が起こります。
本来、自然界には人間社会にあるような慢性ストレスは存在しないため、慢性ストレスがかかっていないことが、動物における正常な状態です。
逆に、慢性ストレスがかかっている現代人の体の状態というのは、異常な状態と言えます。
体が異常な状態に置かれているからこそ、カラダのあらゆる機能は正常に機能しなくなり、その結果として多様な問題が生じてくるとも言えます。
正常なカラダの働きが慢性的に乱されてしまうことによって、人間のカラダは健康を維持することが難しくなるし、当然病気にもなりやすくなります。
また、ストレスによって乱されてしまうのは、体の機能だけでしょうか。
本人のライフスタイルそのものにも影響を与えてはいないでしょうか。
体にとってストレス状態というのは心地良いものではなく、すぐにでも解除したいものです。
しかし、慢性ストレスは継続するため、なかなかストレスから解放されません。
そのため、人間は、様々なことによりストレスを発散しようとしてはいないでしょうか。
人々がストレスを発散したいと思うからこそ、世の中にはストレスを発散するためのものが多く用意されています。
なぜなら、資本主義社会において、その提供されるモノに、人はお金を払うからです。
例えば、ビールやお酒、たばこ、ご飯をたくさん食べる、お菓子を食べる、ギャンブルや賭け事をする…など。
暴飲暴食によって体には悪影響が出たり体重が増えたり…、家計に影響が出るほどお金を使ってしまったり…、一時的にストレスは発散されますがライフスタイルそのものが乱れていくこともあります。
ライフスタイルが乱れてくれば、社会での生活にも影響が出始めます。
仕事が上手くいかなかったり、イライラして人間関係に問題が生じたりもします。
そして、そのような自身の生活自体がさらにストレスとなり、どんどんストレスは膨らみ、負のスパイラルに陥っていくということもあります。
ストレスが過剰になりすぎると、常にカラダは緊張状態となり、自律神経の切り替えにも支障が出始めれば、睡眠の質が障害される可能性も高くなります。
本当に、慢性ストレスというのは、直接的にも間接的にも、体にとって非常に良くないものであると言えます。
健康の必要条件である食事にも睡眠にも悪影響を与えることもあれば、外出が億劫になれば運動不足にもなってしまいます。
慢性ストレスは、それ自体が体に悪いだけでなく、健康維持に必要な他の複数の要素に対しても良くない影響を与えることから、最も重要視しなければならない項目と言えるのかもしれません。
世の中には、健康を維持できる人もいれば、病気になる人もいます。
両者の違いは、なぜ起こるのかということを考えた時に、まず思いつくのは運動や食事ではないでしょうか。
しかし、運動や食事に気をつけている人でも病気になることは少なくありません。
「あんなに健康に気をつけている人が、なぜ病気に?」ということは、よくあることではないでしょうか。
逆に、あまり運動や食事を意識していない人でも、健康を維持できている人もいます。
無理に運動することも無ければ、あまり良いとは言えないような食生活を送っている場合もあります。
このような人たちは、自分が好きなように生きているとも言えますが、見方を変えれば、それは同時にストレスのかからないライフスタイルを送っているとも言えます。
運動や食事を自分の自由にしているということは、仕事やプライベートにおいても自由に振舞っている可能性が高いのではないでしょうか。
周りから見れば、規則を守らず、周りに合わせず、無責任で、いい加減で、ズルく自分勝手な人のように見える時もあるかもしれませんが、それは自分を優先することでストレスを回避しているとも言えます。
結局、ストレスはかかっているけれども、上手く対処することができていることで、ストレスの少ない生活を送っている可能性は十分にあると考えられます。
一方、ストレスを感じているのに、自分を押し殺してまで規則に合わせたり、周りの顔色を優先し続け、自ら限界までストレスを我慢しようとするような優しく真面目過ぎる人もいます。
そんな人ほど、自分を犠牲にすることで、本来周りの人が受けるべきだったストレスまでをも受け止めながら日々を送っていることもあります。
特に、運動や食事に気をつけているような真面目な人ほど、そうではないでしょうか。
もっと気楽に生きればいいと思う人もいるかもしれませんが、それができないからこそ真面目で繊細な人とも言えます。
そうなると、病気になる・ならない、の大きな違いとは、日々の慢性ストレスの違いが大きな要因の一つであると解釈することもできます。
未来医療 人のもつ力が未来の医療を変える。
The Medical Future - Self-Care Medicine - / Copyright © John S. Doe All Rights Reserved.
目次( p. 1 - 158 )
-
まえがき
p. 1 -
医師が病を治すのではなく、カラダが病を治す。
p. 4 - 5 -
なぜ、薬が病気を治すと信じる世界になったのか?
p. 6 - 8 -
今、本来の概念に戻す時が来ている。
p. 9 - 11 -
病気を治せる薬は存在しない。
p. 13 - 15 -
薬を飲み続けても病気は治らない。
p. 16 - 17 -
病気が治るのを薬が邪魔することもある。
p. 18 - 20 -
薬は様々なリスクを伴う。
p. 21 - 23 -
現代医療の本質とは何か?
p. 25 - 27 -
現代医療の真意は、病気を止めること。
p. 28 - 29 -
現代医療とは、あくまでも病気を治すサポート。
p. 30 - 31 -
カラダをいじればいじるほど問題が起きる。
p. 33 - 35 -
あと、どれだけの薬を作り続けなければならないのか?
p. 36 - 38 -
医療が発展しないジレンマ。
p. 39 - 41 -
病気とは、異物。
p. 44 - 47 -
病気とは、体内システムの異常。
p. 48 - 50 -
病気とは、体の許容オーバー。
p. 51 - 52 -
なぜ、人は病気になるのか?
p. 53 - 54 -
問題の本質を解決するということ。
p. 56 - 57 -
自然界の状態に戻すということ。
p. 58 - 60 -
当たり前のことをするということ。
p. 61 - 63 -
世界最高のテクノロジーとは何か?
p. 65 - 67 -
人のもつ力が未来の医療を変える。
p. 68 - 70 -
未来のテクノロジーとは、概念そのもの。
p. 71 - 74 -
はじめに
p. 77 -
データを根拠にしない理由
p. 78 - 80 -
運動 ― 動物は、動くもの。
p. 81 - 84 -
食事 ― 命そのものを食べる。
p. 85 - 93 -
睡眠 ― 危険が無いから眠れる。
p. 94 - 100 -
自然環境 ― 過酷な環境が生命を強くする。
p. 101 - 103 -
病気になる最大の理由
p. 105 - 107 -
ストレスとは何か?
p. 108 - 112 -
ストレスと、どう向き合うべきか?
p. 113 - 132 -
はじめに【重要】
p. 135 -
第一節 いかにして戦わずに勝つか。
p. 136 -
第二節 勝つ意思のある者が勝つ。
p. 137 - 138 -
第三節 強い相手だと思ったら、戦わない。
p. 139 - 140 -
第四節 守りを固めて待つ。
p. 141 - 142 -
第五節 病気になった理由を考える。
p. 143 - 145 -
第六節 肩の力を抜いて、気楽に。
p. 146 -
第七節 治療をする場合は、一瞬で。
p. 147 -
第八節 ほんの少しの治療で止める。
p. 148 -
第九節 病気に止めを刺さない。
p. 149 -
第十節 病気と仲間になる。
p. 150 -
第十一節 治療をするか迷ったら。
p. 151 - 154 -
自分の病気を治すための最善の方法
p. 156 -
さいごに
p. 157 - 158
―
―
―
―
―
―
未来医療 人のもつ力が未来の医療を変える。
The Medical Future - Self-Care Medicine -
Copyright © John S. Doe All Rights Reserved.