現代医療は、カラダを直接いじって病気を治すことに、こだわっているとも言えます。
どうしても薬というものを作りたいし、治療法を人間の手で作りたい…。
人間の体を、人間の手でいじって治したい…。
それによってお金を生むものを作りたい…。
資本主義社会によって発展を遂げてきた現代医療において、このような思考をせずにはいられないし、資本主義社会であり続ける限り、この思考は止まらないとも言えます。
もちろん、医師や医療従事者の一人一人が、そのような気持ちであるわけではありませんが、社会全体としては、そのように進んでしまっているのではないでしょうか。
未来の医療の根幹となる概念は、人間の体に病気を治すことを任せることであり、それ自体はお金を生むものではありません。
この概念は、今の社会や主義にフィットしないものであるから、簡単に受け入れられるものではないとも言えます。
今まで治すのが難しい病気に対して、様々な手法が試されてきましたが、なかなか上手くいかないのが現実です。
そんな現状の中で、本気で試してないものというのは、新しい概念への転換ではないでしょうか。
そんなことは無い、免疫療法だって人間の体で病気を治すものではないか…、これも新しい転換ではないか、と思う人もいるかもしれません。
確かに表面上は、カラダで病気を治そうとするから、これまでの治療法と全く異なり、カラダにもやさしいのかもしれません。
しかし、実際にはカラダの免疫システムを薬でいじることで効果を得るものであり、他の治療法と概念は大きく変わるわけではありません。
結局は、人間の手でカラダをいじり治そうとしているのではないでしょうか。
やはり、まだ180度変えるような大きな転換は行われていないのではないでしょうか。
では、どうすればいいのでしょうか。
これから先の医療が、どのような形になるのかは誰にもわかりません。
多くの人が限界を感じ始めている資本主義経済というものが変わることで、医療自体も変わっていくのかもしれません。
ただ、資本主義経済が変わるということは難しいと言えます。
資本主義というのは、お金がすべてという世界ではありますが、実際には、人々はお金を求めているわけではなく、自分の生活や家族を守るために必要であるから、お金を求めています。
生存する(生き残る)ための主義であり、それは自然界の弱肉強食と同じではないでしょうか。
人類は理性や文明をもった動物ではありますが、結局している事というのは、自然界の動物たちがしている事と同じであるとも言えます。
本質的には自然界の理(ことわり)に即したことをしているため、人間(動物)に最もフィットした主義であり、だからこそ長く続いているのではないでしょうか。
もし、資本主義経済が、これからも続いたとしても、人間の体が病気を治すという新しい概念が、お金を生むようなシステムが構築されれば新しい変化を起こすこともあるのかもしれません。
お金を生まないものが、お金を生むシステムというものは今でも存在します。
世の中には、消費者からお金を取らずに無料で利用できるサービスもあります。
一見、お金を生んでいないように見えるシステムですが、間接的に莫大なお金を生んでいるシステムでもあります。
このようなシステムが医療にもできることによって変化が起きるかもしれません。
いずれにしても、未来の医療が、どのように変わっていくのかは、誰にもわかりません。
しかし、先にも述べたように、現状の医療が変わるかどうかは、それほど重要なことではないとも言えます。
なぜなら、現状の医療が変わろうと変わらなくても、ここで言っている未来の医療とは、概念であり、深く思考することさえできれば、誰でも今この瞬間から手にすることができるものであるからです。
未来の医療とは、現状の医療を否定するものでもなければ、攻撃したり、極端に拒絶したり、争うことでもありません。
必要な時は、現状の医療に頼るべきです。
現状の医療に加えてライフスタイルの改善などにより、自分自身のカラダと向き合うことによって、自分のカラダの力を、病気を治すことに利用すること、それが未来の医療です。
患者自身が、人間のカラダのもつ可能性をしっかりと理解して、病気を治せる状態に体を戻していく行動を起こしていく。
一人一人の行動が個人の概念を変え、集団の概念を変え、長い年月をかけて、やがては未来の医療そのものを作り上げることに、つながるのではないでしょうか。
人々の中には、今の医療が良くないであるとか、どうしたら変えることができるのかを考えている人も少なくはありません。
しかし、無理やり変えるということは、正しい方法ではないのかもしれません。
人類の歴史から考えてみても、急激な変化を人間社会に与えれば、それを多くの人が受け入れることができずに失敗してしまいます。
無理に変えなくても、社会の方から、人々が求める方向へ進んでいきます。
自分はこうしたい、という考えを持ち、その意思表示をすることが大切なことではないでしょうか。
現在の資本主義社会においては、人々が求めるものを必ず社会は作り提供していかざるを得ません。
どんな未来が来るかはわかりませんが、今の私たちが求めたものが未来の医療になるのではないでしょうか。
未来医療 人のもつ力が未来の医療を変える。
The Medical Future - Self-Care Medicine - / Copyright © John S. Doe All Rights Reserved.
目次( p. 1 - 158 )
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まえがき
p. 1 -
医師が病を治すのではなく、カラダが病を治す。
p. 4 - 5 -
なぜ、薬が病気を治すと信じる世界になったのか?
p. 6 - 8 -
今、本来の概念に戻す時が来ている。
p. 9 - 11 -
病気を治せる薬は存在しない。
p. 13 - 15 -
薬を飲み続けても病気は治らない。
p. 16 - 17 -
病気が治るのを薬が邪魔することもある。
p. 18 - 20 -
薬は様々なリスクを伴う。
p. 21 - 23 -
現代医療の本質とは何か?
p. 25 - 27 -
現代医療の真意は、病気を止めること。
p. 28 - 29 -
現代医療とは、あくまでも病気を治すサポート。
p. 30 - 31 -
カラダをいじればいじるほど問題が起きる。
p. 33 - 35 -
あと、どれだけの薬を作り続けなければならないのか?
p. 36 - 38 -
医療が発展しないジレンマ。
p. 39 - 41 -
病気とは、異物。
p. 44 - 47 -
病気とは、体内システムの異常。
p. 48 - 50 -
病気とは、体の許容オーバー。
p. 51 - 52 -
なぜ、人は病気になるのか?
p. 53 - 54 -
問題の本質を解決するということ。
p. 56 - 57 -
自然界の状態に戻すということ。
p. 58 - 60 -
当たり前のことをするということ。
p. 61 - 63 -
世界最高のテクノロジーとは何か?
p. 65 - 67 -
人のもつ力が未来の医療を変える。
p. 68 - 70 -
未来のテクノロジーとは、概念そのもの。
p. 71 - 74 -
はじめに
p. 77 -
データを根拠にしない理由
p. 78 - 80 -
運動 ― 動物は、動くもの。
p. 81 - 84 -
食事 ― 命そのものを食べる。
p. 85 - 93 -
睡眠 ― 危険が無いから眠れる。
p. 94 - 100 -
自然環境 ― 過酷な環境が生命を強くする。
p. 101 - 103 -
病気になる最大の理由
p. 105 - 107 -
ストレスとは何か?
p. 108 - 112 -
ストレスと、どう向き合うべきか?
p. 113 - 132 -
はじめに【重要】
p. 135 -
第一節 いかにして戦わずに勝つか。
p. 136 -
第二節 勝つ意思のある者が勝つ。
p. 137 - 138 -
第三節 強い相手だと思ったら、戦わない。
p. 139 - 140 -
第四節 守りを固めて待つ。
p. 141 - 142 -
第五節 病気になった理由を考える。
p. 143 - 145 -
第六節 肩の力を抜いて、気楽に。
p. 146 -
第七節 治療をする場合は、一瞬で。
p. 147 -
第八節 ほんの少しの治療で止める。
p. 148 -
第九節 病気に止めを刺さない。
p. 149 -
第十節 病気と仲間になる。
p. 150 -
第十一節 治療をするか迷ったら。
p. 151 - 154 -
自分の病気を治すための最善の方法
p. 156 -
さいごに
p. 157 - 158
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未来医療 人のもつ力が未来の医療を変える。
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