では、なぜ生物の体の機能は、これ程の高度なテクノロジーを有しているのでしょうか。
それは、そのテクノロジーが生み出されるために、何千年、何万年という、とてつもない時間がかかっているから、とも言えます。
今の生物の体の機能は、その生物が進化の過程の中で手にしてきたものです。
あらゆる問題点を克服しながら、少しずつ、少しずつ、何世代にもわたって、数えきれないほどのアップデートやバージョンアップを繰り返してきたものです。
バージョン1.0から2.0へ、バージョン2.0から3.0というように、進化してきた結果とも言えます。
現在の最新バージョンというのは、過去のバージョンがあるから存在しています。
地球上には様々な生物が存在していますが、元をたどっていけば40億年前の原始生命という共通祖先にたどり着きます。
そこから38億年前には、真正細菌(バクテリア)や古細菌(アーキア)が登場し、途方もないような長い年月をかけて現在の高度な生物が存在していると言われています(1)。
つまり、現在の生物の体の機能というのは、バージョン40億年、というように考えることもできます。
40億年間という長い年月をかけてたどり着いたものであるからこそ、非常に高度なテクノロジーであると言えます。
一方、人間の作り出した科学とは、どれだけの歴史を持っているでしょうか。
どの状態を科学であると定義するかによっても変わってきますが、人類が道具(石器)を使い始めたのを、すでに科学であるとすれば330万年前(2)(3)、現代の私たちがイメージするような科学を、科学と定義するのなら、科学の歴史とは、ここ数百年程度の話になります。
人間のもつ知能や知識は、地球上に住む他の生物よりも、はるかに優れていると言えますが、生物の体のもつテクノロジーには、まだまだ及ばないとも言えます。
科学は、考えに考え抜いて、失敗に失敗を重ねて今よりも良いものにたどり着くものですが、人間が試行錯誤してきた時間と、生物の体そのものが試行錯誤してきた時間は、話にならないくらいに圧倒的に違います。
生物が進化によって手にしたカラダのテクノロジーは、人間の知識レベルを遥かに超える非常に高度なテクノロジーであると言えるのかもしれません。
今を生きる私たちは、ものすごく進歩した科学技術を持っていますが、生物の体のもつテクノロジーに比べれば、まだまだ低いレベルと言えるのかもしれません。
今現在、病気を治すために手にすることのできる世界最高のテクノロジーとは、人類が生み出した最先端医療技術でしょうか、それとも、人間のカラダのもつ自己修復テクノロジーそのものでしょうか。
未来医療 人のもつ力が未来の医療を変える。
The Medical Future - Self-Care Medicine - / Copyright © John S. Doe All Rights Reserved.
目次( p. 1 - 158 )
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まえがき
p. 1 -
医師が病を治すのではなく、カラダが病を治す。
p. 4 - 5 -
なぜ、薬が病気を治すと信じる世界になったのか?
p. 6 - 8 -
今、本来の概念に戻す時が来ている。
p. 9 - 11 -
病気を治せる薬は存在しない。
p. 13 - 15 -
薬を飲み続けても病気は治らない。
p. 16 - 17 -
病気が治るのを薬が邪魔することもある。
p. 18 - 20 -
薬は様々なリスクを伴う。
p. 21 - 23 -
現代医療の本質とは何か?
p. 25 - 27 -
現代医療の真意は、病気を止めること。
p. 28 - 29 -
現代医療とは、あくまでも病気を治すサポート。
p. 30 - 31 -
カラダをいじればいじるほど問題が起きる。
p. 33 - 35 -
あと、どれだけの薬を作り続けなければならないのか?
p. 36 - 38 -
医療が発展しないジレンマ。
p. 39 - 41 -
病気とは、異物。
p. 44 - 47 -
病気とは、体内システムの異常。
p. 48 - 50 -
病気とは、体の許容オーバー。
p. 51 - 52 -
なぜ、人は病気になるのか?
p. 53 - 54 -
問題の本質を解決するということ。
p. 56 - 57 -
自然界の状態に戻すということ。
p. 58 - 60 -
当たり前のことをするということ。
p. 61 - 63 -
世界最高のテクノロジーとは何か?
p. 65 - 67 -
人のもつ力が未来の医療を変える。
p. 68 - 70 -
未来のテクノロジーとは、概念そのもの。
p. 71 - 74 -
はじめに
p. 77 -
データを根拠にしない理由
p. 78 - 80 -
運動 ― 動物は、動くもの。
p. 81 - 84 -
食事 ― 命そのものを食べる。
p. 85 - 93 -
睡眠 ― 危険が無いから眠れる。
p. 94 - 100 -
自然環境 ― 過酷な環境が生命を強くする。
p. 101 - 103 -
病気になる最大の理由
p. 105 - 107 -
ストレスとは何か?
p. 108 - 112 -
ストレスと、どう向き合うべきか?
p. 113 - 132 -
はじめに【重要】
p. 135 -
第一節 いかにして戦わずに勝つか。
p. 136 -
第二節 勝つ意思のある者が勝つ。
p. 137 - 138 -
第三節 強い相手だと思ったら、戦わない。
p. 139 - 140 -
第四節 守りを固めて待つ。
p. 141 - 142 -
第五節 病気になった理由を考える。
p. 143 - 145 -
第六節 肩の力を抜いて、気楽に。
p. 146 -
第七節 治療をする場合は、一瞬で。
p. 147 -
第八節 ほんの少しの治療で止める。
p. 148 -
第九節 病気に止めを刺さない。
p. 149 -
第十節 病気と仲間になる。
p. 150 -
第十一節 治療をするか迷ったら。
p. 151 - 154 -
自分の病気を治すための最善の方法
p. 156 -
さいごに
p. 157 - 158
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未来医療 人のもつ力が未来の医療を変える。
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