では、いつまでも、この状態が変わらないかというと、そうでもありません。
今の医療を提供することが、お金にならない状態になると社会は変わっていきます。
いい意味でも悪い意味でもなく、お金が生じる方向に人は動いていく、それが資本主義経済です。
医療において、お金にならない状態というのは、医療を受ける側が、提供される今の医療を拒んだ時と言えます。
時と場合によっては、できるだけ薬を使わない、もしくはカラダをいじらない医療を、患者自身が望む状態を意味します。
患者が望むものを提供しなければ、お金は生み出されないため、医療は患者の望むものへと変わらざるを得ません。
つまり、人類の医療に対する思想や概念が変わっていくと同時に、医療そのものも変化していくと言えます。
もしくは、今の医療とは別の医療を提供することが、お金を生み出す場合でも医療は変わっていきます。
例えば、今は、どの病院も足並みを揃えて概ね同じような医療を提供しています。
もちろん病院によって差別化を図ってはいますが、「人間の手で病気を治す」という経営上の基本概念は大きく変わりません。
しかし、もし、一つの病院が挑戦をして、新しい概念で他とは全く異なる医療を提供し始めると、どうなるでしょうか。
それで他よりも優れた結果が出れば、患者は集まり、お金が生まれるようになります。
そうなると、他の病院も同じことを始めるようになり、そういった病院がどんどん増えていくことでも医療は変わっていくかもしれません。
上手くいくかどうかわからないため、今はそんな大きなリスクをかけて挑戦する病院は、全く無いわけではありませんが、なかなか無いとも言えます。
ただし、そういった病院を求める人(ニーズ)は増え始めているのではないでしょうか。
結局、今の医療に疑問をもち、変革を起こそうとする人たちによって医療は変わっていくと言えます。
その変革を起こすのは、医療を提供する側の人たちでしょうか、それとも医療を受ける側の人たちでしょうか、もしくはその両方なのかもしれません。
最終的に現代医療を大きく変えるのは、革新的な薬や治療法などではなく、やはり人だということではないでしょうか。
研究者や医療関係者、権力のある人たちだけによって未来の医療は作られていくものではなく、今を生きる人類一人一人の思想や概念によって、未来の医療は作られていくのではないでしょうか。
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これで第一部が終わります。
第一部では、現代医療とはどういうものなのか、その問題点は何なのかということについて深く考えてきました。
これを踏まえて、第二部では解決策について考えていきます。
一体、どうすれば現代医療の問題点を解決することができるのか。
そのために、まずは病気とは何なのか、そして、病気を治すというのはどういうことなのかということを考えたいと思います。
最後に現状を打破するために必要となるであろう未来のテクノロジーについて述べていきます。
未来医療 人のもつ力が未来の医療を変える。
The Medical Future - Self-Care Medicine - / Copyright © John S. Doe All Rights Reserved.
目次( p. 1 - 158 )
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まえがき
p. 1 -
医師が病を治すのではなく、カラダが病を治す。
p. 4 - 5 -
なぜ、薬が病気を治すと信じる世界になったのか?
p. 6 - 8 -
今、本来の概念に戻す時が来ている。
p. 9 - 11 -
病気を治せる薬は存在しない。
p. 13 - 15 -
薬を飲み続けても病気は治らない。
p. 16 - 17 -
病気が治るのを薬が邪魔することもある。
p. 18 - 20 -
薬は様々なリスクを伴う。
p. 21 - 23 -
現代医療の本質とは何か?
p. 25 - 27 -
現代医療の真意は、病気を止めること。
p. 28 - 29 -
現代医療とは、あくまでも病気を治すサポート。
p. 30 - 31 -
カラダをいじればいじるほど問題が起きる。
p. 33 - 35 -
あと、どれだけの薬を作り続けなければならないのか?
p. 36 - 38 -
医療が発展しないジレンマ。
p. 39 - 41 -
病気とは、異物。
p. 44 - 47 -
病気とは、体内システムの異常。
p. 48 - 50 -
病気とは、体の許容オーバー。
p. 51 - 52 -
なぜ、人は病気になるのか?
p. 53 - 54 -
問題の本質を解決するということ。
p. 56 - 57 -
自然界の状態に戻すということ。
p. 58 - 60 -
当たり前のことをするということ。
p. 61 - 63 -
世界最高のテクノロジーとは何か?
p. 65 - 67 -
人のもつ力が未来の医療を変える。
p. 68 - 70 -
未来のテクノロジーとは、概念そのもの。
p. 71 - 74 -
はじめに
p. 77 -
データを根拠にしない理由
p. 78 - 80 -
運動 ― 動物は、動くもの。
p. 81 - 84 -
食事 ― 命そのものを食べる。
p. 85 - 93 -
睡眠 ― 危険が無いから眠れる。
p. 94 - 100 -
自然環境 ― 過酷な環境が生命を強くする。
p. 101 - 103 -
病気になる最大の理由
p. 105 - 107 -
ストレスとは何か?
p. 108 - 112 -
ストレスと、どう向き合うべきか?
p. 113 - 132 -
はじめに【重要】
p. 135 -
第一節 いかにして戦わずに勝つか。
p. 136 -
第二節 勝つ意思のある者が勝つ。
p. 137 - 138 -
第三節 強い相手だと思ったら、戦わない。
p. 139 - 140 -
第四節 守りを固めて待つ。
p. 141 - 142 -
第五節 病気になった理由を考える。
p. 143 - 145 -
第六節 肩の力を抜いて、気楽に。
p. 146 -
第七節 治療をする場合は、一瞬で。
p. 147 -
第八節 ほんの少しの治療で止める。
p. 148 -
第九節 病気に止めを刺さない。
p. 149 -
第十節 病気と仲間になる。
p. 150 -
第十一節 治療をするか迷ったら。
p. 151 - 154 -
自分の病気を治すための最善の方法
p. 156 -
さいごに
p. 157 - 158
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未来医療 人のもつ力が未来の医療を変える。
The Medical Future - Self-Care Medicine -
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