では、なぜ、カラダをいじると問題が起きてくるのでしょうか。
その理由を一言で表すのであれば、「人間のカラダは、まだまだブラックボックスである」ということが言えます。
例えるなら、中が何も見えない真っ黒な箱の中に両手を突っ込んで、精密機器を修理するような事なのかもしれません。
直そうとするモノの、原理も仕組みも完璧に理解せずに触れば、直せなかったり、問題が生じたりするのは当然の事とも言えます。
これまで治せなかった多くの病気を治せるようにもなっているため、現代医療は、とても人間のカラダをよく理解しているように思えます。
しかし、人類が理解しているのは、人間のカラダの一体何パーセントなのでしょうか。
解明したのは、ものすごく狭い領域の部分的なものにすぎないのかもしれません。
わかっていない部分は理論で埋めることで、まるでとても多くの領域を理解しているとも言えますが、人類がわかっている事というのは、まだ全体のほんの数パーセントということも十分に考えられます。
日常の中で、よくわかっていなくても、たまたま上手くいくという事はよくあることではないでしょうか。
もしかすると、原理を理解して治していたつもりが、たまたま治せていただけの病気もあるのかもしれません。
自分がどれだけ理解しているのかを理解せずに行動を起こすことは大きなリスクを伴うことであり、最も怖いことではないでしょうか。
「大丈夫、大丈夫」と言いながら、真っ暗闇の危険な森の中を全速力で駆け抜けるようなものであるとも言えます。
夜が明けて、日の光で辺りが明らかになるまでは、進まず立ち止まっていた方が良いということもあります。
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また、人間のカラダは、誰もが基本的なつくりは同じであるものの、人によって全く違うということが、人間のカラダを理解するということをより困難にしています。
人間社会が複雑なものであるがゆえに、人により、食生活、生活環境、運動習慣、ストレス状況、人間関係など、ありとあらゆる状況が異なります。
それらによって、体の中の状態も大きな影響を受け、複雑さを増しています。
人間のカラダはブラックボックスでありますが、それは人それぞれ異なったブラックボックスであると言えます。
だからこそ、治ると言われている方法を試したとしても、人によっては治せないということは少なくはないのではないでしょうか。
例えば、時限爆弾を解体しようとして、大抵の場合は赤色のコードを切れば上手くいくとしても、どんな時限爆弾でも同じやり方が通用するわけでもありません。
不鮮明なカラダをいじるということは、正しいと思われる処置が、人によっては逆に間違った処置になるというリスクもあります。
病気を治そうとして体をいじるわけですが、その行為自体が、いかに難しいことなのかということを物語っています。
未来医療 人のもつ力が未来の医療を変える。
The Medical Future - Self-Care Medicine - / Copyright © John S. Doe All Rights Reserved.
目次( p. 1 - 158 )
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まえがき
p. 1 -
医師が病を治すのではなく、カラダが病を治す。
p. 4 - 5 -
なぜ、薬が病気を治すと信じる世界になったのか?
p. 6 - 8 -
今、本来の概念に戻す時が来ている。
p. 9 - 11 -
病気を治せる薬は存在しない。
p. 13 - 15 -
薬を飲み続けても病気は治らない。
p. 16 - 17 -
病気が治るのを薬が邪魔することもある。
p. 18 - 20 -
薬は様々なリスクを伴う。
p. 21 - 23 -
現代医療の本質とは何か?
p. 25 - 27 -
現代医療の真意は、病気を止めること。
p. 28 - 29 -
現代医療とは、あくまでも病気を治すサポート。
p. 30 - 31 -
カラダをいじればいじるほど問題が起きる。
p. 33 - 35 -
あと、どれだけの薬を作り続けなければならないのか?
p. 36 - 38 -
医療が発展しないジレンマ。
p. 39 - 41 -
病気とは、異物。
p. 44 - 47 -
病気とは、体内システムの異常。
p. 48 - 50 -
病気とは、体の許容オーバー。
p. 51 - 52 -
なぜ、人は病気になるのか?
p. 53 - 54 -
問題の本質を解決するということ。
p. 56 - 57 -
自然界の状態に戻すということ。
p. 58 - 60 -
当たり前のことをするということ。
p. 61 - 63 -
世界最高のテクノロジーとは何か?
p. 65 - 67 -
人のもつ力が未来の医療を変える。
p. 68 - 70 -
未来のテクノロジーとは、概念そのもの。
p. 71 - 74 -
はじめに
p. 77 -
データを根拠にしない理由
p. 78 - 80 -
運動 ― 動物は、動くもの。
p. 81 - 84 -
食事 ― 命そのものを食べる。
p. 85 - 93 -
睡眠 ― 危険が無いから眠れる。
p. 94 - 100 -
自然環境 ― 過酷な環境が生命を強くする。
p. 101 - 103 -
病気になる最大の理由
p. 105 - 107 -
ストレスとは何か?
p. 108 - 112 -
ストレスと、どう向き合うべきか?
p. 113 - 132 -
はじめに【重要】
p. 135 -
第一節 いかにして戦わずに勝つか。
p. 136 -
第二節 勝つ意思のある者が勝つ。
p. 137 - 138 -
第三節 強い相手だと思ったら、戦わない。
p. 139 - 140 -
第四節 守りを固めて待つ。
p. 141 - 142 -
第五節 病気になった理由を考える。
p. 143 - 145 -
第六節 肩の力を抜いて、気楽に。
p. 146 -
第七節 治療をする場合は、一瞬で。
p. 147 -
第八節 ほんの少しの治療で止める。
p. 148 -
第九節 病気に止めを刺さない。
p. 149 -
第十節 病気と仲間になる。
p. 150 -
第十一節 治療をするか迷ったら。
p. 151 - 154 -
自分の病気を治すための最善の方法
p. 156 -
さいごに
p. 157 - 158
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