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第二章| ソフィβ-グルカンのすべて

5. ソフィβ-グルカンは他のβ-グルカンと何が違うのか?

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ソフィβ-グルカンは、進化系β-グルカン。


はじめに。

市場に存在する多くのβ-グルカン商品は、天然の原料(キノコ類など)から抽出しているため、それ以上の機能性レベルを超えることはありません。

しかし、ソフィβ-グルカンは微生物に産生させることでより進化させることができます。


天然由来β-グルカンの限界。

キノコ類などに含まれるβ-グルカン(β-1,3-1,6-グルカン)を抽出・精製で得る場合、原料に含まれるβ-グルカン(β-1,3-1,6-グルカン)は変わることは無いので、機能性が良くなることはありません。また、抽出・精製にかかる膨大なコストも変わることはありません。


微生物産生由来β-グルカンの可能性。

微生物の場合は菌株により、産生されるβ-グルカンは異なります。そのため、より優れたβ-グルカンを産生する菌株を見つけ出すことで、機能性や生産性を改善していくことができます。


ソフィβ-グルカンは進化系β-グルカン。

天然由来のβ-グルカンと異なり、進化させることのできるβ-グルカンです。現在市場に出ているソフィβ-グルカンは、第二世代のソフィβ-グルカンです。


参考


AFO-101菌株(第一世代)

ソフィβ-グルカンを産生するプロトタイプの菌株です。現在のソフィβ-グルカンとは分子構造も異なります。また多糖生産の妨げの原因である菌糸ペレットの形成、そして培養産物へのメラニン色素の沈着などが問題としてあがりました。

AFO-101菌株(第一世代)
AFO-101菌株(第一世代)

第一世代ソフィβ-グルカンの分子構造。

第一世代のソフィβ-グルカンは、β-1,3-結合にて連結されたグルコースを主鎖にもち、そのグルコース残基約5個に3個の割合でβ-1,6-結合にてグルコース1分子からなる分岐が存在するβ-1,3-1,6-グルカンであり、平均分子量は30万、高次構造として3重らせん構造をもちます。


AFO-202菌株(第二世代)

上記のAFO-101菌株の問題点を克服した菌株がAFO-202菌株です。培養時にペレットを形成することなく、より効率的にβ-1,3-1,6-グルカンを産生することができ、メラニン色素合成自体も低いことから、白色の一様な高粘性の液体を得ることが可能となっています。

AFO-202菌株(第二世代)
AFO-202菌株(第二世代)

第二世代ソフィβ-グルカンの分子構造。

第二世代のソフィβ-グルカンは、β-1,3-結合にて連結されたグルコースを主鎖にもち、そのグルコースすべてにβ-1,6-結合にてグルコース1分子からなる分岐構造が存在するβ-1,3-1,6-グルカンです。

AFO-101菌株由来のモノに比べ分岐構造が非常に多い特徴をもち、天然の水溶性β-グルカンとしては、過去に報告例がない構造であり、多様な機能性が報告されています。


参考


現在のソフィβ-グルカン。

現在、一般市場で販売されているソフィβ-グルカンは、AFO-202菌株(第二世代)をベースにして、より生産性効率を高めた菌株になります。商品の価格などは変更されておらず、BRMGの含有量が向上されているため、消費者にとってはお得な商品に変化しています。

BRMGの含有量(現行品と従来品の比較)
BRMGの含有量(現行品と従来品の比較)

※一般向け商品であるSF(エスエフ)の小袋15gあたりに含有されるBRMGの量(mg)を意味しています。