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Column 0063 | 2019.08.17

体を洗わないと、どうなる?3年間、水だけで気づいたこと。

石鹸・ボディーソープ
石鹸・ボディーソープ

実際に筆者が、体を洗わないを3年間実践して気づいたことを記録として残すための記事です。体を洗わないを推奨しているのではなく、これから、洗わないを実践したい人の参考になればと思い書いています。



特別、どうもならない。


3年も洗わないと大変なことになるような感覚があるとは思いますが、筆者の感覚では、特別変化したようには思えません。特別臭くも無ければ、特別汚れているわけでもありません。


前提条件:水は使うが、ボディーソープは使わない。


洗わないと言っても、お風呂に入らないわけではありません。毎日お風呂に入ったり、夏など特に汗をかいた時などはシャワーを浴びたりしますが、その際に洗剤(石鹸やボディーソープなど)を使用しないということです。

つまり、水と多少手でこする程度で落ちる汚れしか落としていないということになります。(湯船に10分以上浸かるなどの条件は特に設けていません。)

もちろん、水で取れないような汚れが付いた時などは洗剤は使います。ただ、筆者の場合は、普通に仕事や日常生活をしていて、それほど頑固な汚れが付くことは、まずありません。


なぜ、洗わないを実践したのか?


健康志向から、以前より洗剤(石鹸やボディーソープなど)の化学物質(経皮毒)が気になってはいました。加えて肌が弱く、若い時は気になるほどではありませんでしたが、年齢を重ね、洗剤が体に合わなくなってきているのを感じていました。

洗剤を使わなくてもいいのであれば、体にもいいし、節約・ECOにもなるため、軽い気持ちで始めてみました。問題があれば止めるつもりでしたが、特に問題が無いため継続し、そのまま3年以上が経過したということになります。


臭い?汚い?


よく想像されるのは、臭いや見た目の汚さです。筆者の感覚では、クサいと思ったり、汚いと思ったことはありません。

特に臭いに関しては、「自分自身のニオイには鈍感になるため、気づいていないだけではないのか」というような指摘もネットには存在します。

確かに一理あるとは思いますが、他の方の記事でも書かれているように、さすがに以前の自分とは異なる臭いがすれば気づくと思います。ちなみに筆者は、潔癖症ではありませんが、清潔な方を好みます。


毛穴が詰まる?


よくCMなどで、毛穴の拡大図が表示され、その中の汚れを取らなければならないというようなことが言われます。

もし、ずっと洗剤を使わなければ、毛穴に皮脂などの汚れが詰まっていき黒ずんでいくような感覚を筆者も持っていましたが、実際には詰まることは無いと思います。もし、詰まるのであれば、その段階で止めていると思います。


肌がキレイになる?


特別キレイになったという感覚はありません。ただ、洗剤を使っていた時は、肌の水分などあらゆるものが除去され、荒れているなという感じや、ヒリヒリするような感じがありましたが、それは収まったような気がします。

化粧水などをつける必要性も感じないため、お風呂上りにも何もつけてはいません。(化粧水や乳液など何もつけたくない方なので、とても楽にはなりました。)

洗わないをはじめる前から、年齢により洗剤に肌が負け始めている感覚があったため、もしかすると、そのまま洗剤を使っていたとしたら、もっと肌が荒れていたのかもしれません。年を重ねてもあまり変わっていない感覚があるので、結果的には肌に良いのかもしれません。

肌が綺麗になることとして、運動や食べ物、今回のような肌への負担の軽減など様々なことがあります。個人的には、何よりもストレスなく楽しく過ごしている時が一番肌の調子はいいと思います。ストレスで低下する免疫力が大きく関係しているのかもしれません。


水で落ちない汚れを取る必要性は無いのでは?


そもそも自然界には水は存在しますが、洗剤は存在しません。自然界での生活において、洗剤を使って体の汚れを毎日落とすというような習慣もありません。

動物のカラダは、自然界での生活を前提条件に、その環境でベストな状態になるように適応しています。逆を言えば、自然な状態とは異なることをするとベストな状態を保てないとも言えます。

肌の表面の皮脂は、油性であるため水では落ちにくいものです。しかし、進化の過程で、水で簡単に落ちては困るから、あえて油性の成分として分泌している可能性もあります。

例えば、皮膚の保湿や、紫外線から保護したり、細菌などの微生物から守ったり、余計な菌を繁殖させないために常在菌だけが繁殖しやすい環境を作っていたりするのかもしれません。

水で落ちない成分を、洗剤ですべて取り去るということは、カラダにとってベストな状態を、わざわざ崩している行為なのかもしれません。


洗わないを実践する前の自分に伝えたいこと。


筆者は、体を洗剤で洗わない生活を今では普通にしていますが、はじめからスムーズにできたわけではありません。

いきなり、髪も顔も体も洗わないようにするとおそらく失敗します。理由としては、急激な環境の変化(ストレス)に人間は弱いということです。

今まで洗剤で洗ってきた生活を一気に変化させれば、その行為自体がストレスになります。ストレスで免疫力は大きく低下するため、その影響が体にも出てきます。

ストレスによってカラダに現れた影響を、体を洗わないことによる影響であると感じれば、「洗剤を使わずに洗わないなんてできない」ということになります。


実践するなら、ゆっくりと。


私たちは、子どもの頃から毎日体を洗う生活を続けているため、その環境にカラダが適応している可能性もあります。つまり、洗剤で失われる皮脂を補填するため、より多く皮脂を分泌するようにカラダが適応しているかもしれません。

そうなると、急に洗うのを止めても、皮脂の分泌量は変わらないため、ベタついたり、不快感を感じ失敗する可能性は高くなります。カラダの機能が正常に働くように、徐々に慣らしていかなければならないとも言えます。

もし、実践するのであれば、カラダの部位ごとに少しづつ試すのがコツとも言えます。洗わない頻度も、週に1回洗わないを1ヶ月程続けてみて問題が無ければ頻度を増やしていくぐらいがいいかもしれません。

また、始める部位は、まずは体から、体を洗わないようにできたら、次に顔、次に頭(髪の毛)というように、徐々に洗わないパーツを増やしていきます。

筆者の感覚では、体を洗わないことはそれほど難しくはありませんが、顔と頭(髪の毛)を洗わないのは初めは結構ストレスになります。ただ、それも体が適応してくれば問題なくなります。


女性は洗剤を使った方がいいかもしれない。


女性は、整髪料を使ったり、化粧をしたり、日焼け止めなどを塗ることもあります。こういったものは水だけで落とすことはできないので、洗剤を使うべきであると思います。

体から分泌される成分は洗い流す必要性が無かったとしても、人工的に作られた成分をカラダに塗った場合は、それは取るべきではないでしょうか。

もし、肌をキレイに保ちたいのであれば、まずは化粧の頻度を下げ、肌への負担を下げる方がいいのかもしれません。


無理にする必要性は無い。


筆者は洗わないを実践できましたが、無理に続ける必要性はどこにもありません。少し実践してみて、自分にはできないと思えばやめるべきです。それを続けることでストレスになるのであれば、カラダの健康にとって逆効果にもなります。

体を洗わないというのは、自然界では当たり前にできることですが、自然環境に近い生活をできていて初めて満たせるとも言えます。

運動で汗をかき、加工されていない食事、十分な睡眠、慢性ストレスを溜めない等、本来の自然な生活ができ免疫力が高ければ、体を洗わなくても問題は無いのかもしれません。

しかし、現代人は仕事で忙しかったり、運動する時間が無かったり、自然界からズレたライフスタイルを送っている場合もあります。もし、カラダを洗わない生活ができない場合は、まずは日々のライフスタイルの改善が必要であることを示唆しているのかもしれません。


まとめ


体についた汚れは、毎日しっかり洗剤を使って洗い落とさなければならないというのが常識です。

そうしなければ、クサかったり、毛穴が詰まったり悪影響が出るというイメージが子供の頃から頭の中に染みついていました。

当たり前のように、親や周りの人がしていることなので、何も疑うことは無く、普通は洗剤で毎日体を死ぬまで洗い続けることになります。

今回、洗剤を使わずに水だけで洗うという生活を3年以上続けてきて思うことは、カラダの場合は、本当は洗剤を使う必要性は無いのではないのかということです。むしろ、必要のないものを必要のあるものとして買わされているのではないかとさえ思います。

これは、石鹸やボディーソープだけではなく、カラダに関する生活用品の多くが該当しているのかもしれません。

もちろん必要なモノもありますが、消費者にモノを買わせなければならないという資本主義社会によって、豊かさや便利さを追求しているつもりが、何か間違った方向に進んでいるような気もします。

本当に必要なモノなのかどうかは、常識であるかどうかではなく、自分自身で確かめる必要性があるのかもしれません。



Column 0063 | 2019.08.17