主な由来
私たちの身近にあるα-グルカンの代表例は、デンプン(片栗粉など)です。また、β-グルカンは、ゴボウや大豆に含まれるセルロースとも言われる食物繊維が有名です。
植物の細胞壁を構成する成分や、植物や動物のエネルギー貯蔵のための成分、細菌などの微生物が産生する成分などです。
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第一章|β-グルカンのすべて
1. グルカンとは
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私たちの身近にあるα-グルカンの代表例は、デンプン(片栗粉など)です。また、β-グルカンは、ゴボウや大豆に含まれるセルロースとも言われる食物繊維が有名です。
植物の細胞壁を構成する成分や、植物や動物のエネルギー貯蔵のための成分、細菌などの微生物が産生する成分などです。
α型のグルコースが鎖状につながったグルカンの総称。以下に、一例を示します。
成分名 | 成分詳細 |
アミロース | うるち米などに含まれるデンプンの一種 (α-1,4結合) |
グリコーゲン | 動物における貯蔵多糖。動物デンプンとも呼ばれる。 (α-1,4およびα-1,6結合) |
アミロペクチン | もち米などに含まれるデンプンの一種 (α-1,4およびα-1,6結合) |
プルラン | 黒酵母が産生する多糖の一種※ (α-1,4-1,4-1,6結合) |
デキストラン | 乳酸菌の産生する多糖 (α-1,6-結合) |
※世間では、黒酵母(Aureobasidium pullulans)はβ-グルカンを産生するものと知られていますが、本来はプルランを産生するものです。黒酵母の一部の特殊な菌株がβ-グルカンを産生します。
β型のグルコースが鎖状につながったグルカンの総称。以下に、一例を示します。
成分名 | 成分詳細 |
ラミナラン | 海藻やキノコに含まれる貯蔵多糖 (β-1,3およびβ-1,6結合) |
カードラン | 細菌の産生する多糖 (β-1,3-グルカン) |
カロース | 高等植物の産生する多糖 (直鎖のβ-1,3-グルカン) |
セルロース | 植物の細胞壁、食物繊維の主成分 (直鎖のβ-1,4-グルカン) |
成分を構成する最小単位は、どちらもグルコース(ブドウ糖)です。違いは、そのグルコースが、α型のグルコースなのかβ型のグルコースなのかということになります(グルコースには2型存在します)。
α型のグルコースでできていれば、α-グルカン。β型のグルコースでできていればβ-グルカンです。
グルコースのつながり方(結合様式)が様々あるため、 α-グルカンもβ-グルカンも、それぞれにたくさんの成分が存在しています。