シイタケの根っこを培養したもの。
通常、スーパーなどで見かけるシイタケを子実体といい、その根っこの部分を菌糸体と言います。この菌糸体を人工的に培養して、その培養液を濃縮・凍結乾燥させたもの。
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序章|免疫サプリメントについて
3. 様々な免疫サプリメント
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通常、スーパーなどで見かけるシイタケを子実体といい、その根っこの部分を菌糸体と言います。この菌糸体を人工的に培養して、その培養液を濃縮・凍結乾燥させたもの。
LEMの場合は、自然に成長させた菌糸体の熱水抽出物ですが、AHCCは人工的に菌糸体を培養したものです。
同じ菌糸体(正確には菌株は異なります)から作られますが、菌糸体の成長のさせ方が異なるため産生される成分等も変わってきます。そのため、最終的に得られる成分自体が異なります。
通常、シイタケの菌糸体抽出物には、β-グルカンやα-グルカン、アラビノキシラン、その他フェノール類など多様な成分が含まれます。
AHCCの場合は菌糸体の成長方法が特殊なため、β-グルカンは全体の0.2%程度であり、α-グルカンが多く含まれているのが特徴です。免疫サポート成分は、このα-グルカン画分です。
菌糸体とは、わかりやすく言えばシイタケの“カビ”のことを意味します。AHCCというのは、シイタケのカビを熱水に溶かして培養して、その培養液(水+カビ)をまるごと乾燥させた粉末を食べているようなものです。
AHCCを食べると、人間のカラダは、カビ(病原体)がカラダに入ってきたと誤認します。するとその病原体を除去しようとして自然に免疫系が活性化します。基本的なメカニズムは他の免疫サプリと何ら変わりはありません。
このように病原体と認識される物質の立体構造を、病原体関連分子パターン(PAMPs)といい、PAMPsを認識する免疫細胞などの表面に存在する受容体をパターン認識受容体(PRRs)と言います。AHCCの場合は、PRRsの中でもTLR2という受容体で認識されることが分かっています。
メリットは品質が安定していることです。LEMの様に自然に菌糸体を成長させるのではなく、人工的に培養するため、毎回同じものが作られます。
デメリットは、普段食べないものであるということです。シイタケの菌糸体を食べることはありません。α-グルカン(例:うるち米)は日常的に食べるものですが、AHCCのα-グルカンは、特殊な構造(アシル化されている)をしていて普通は食べることはありません。
安全性もラットで確認されており、副作用としてはまれに軽度の吐き気を起こす程度で、重篤な副作用は報告されていません。ただし、普段食べない物質である以上、今は問題ないと言われていても、将来どうなるかわからないというリスクは存在します。