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風疹から妊娠中のママと、
赤ちゃんを守ろう。


風疹とは。

風疹(rubella)は、発熱、発疹、リンパ節腫脹を特徴とするウイルス性発疹症です。


妊婦が風疹になると、赤ちゃんに悪影響が出る。


妊婦と風疹。

風疹は、妊娠初期(妊娠3ヶ月頃まで)の女性が感染すると、生まれてくる赤ちゃんに先天性風疹症候群(CRS)を発症する可能性があります。

先天性風疹症候群(CRS)の症状は、心疾患、難聴、白内障、血小板の減少です。

CRS:Congenital rubella syndrome |特に心疾患、難聴、白内障が先天性風疹症候群の三大症状です。


妊婦にはワクチンが打てない。

風疹に対するワクチンはありますが、上記のように先天性風疹症候群のリスクがあるため妊婦にはワクチンを打ってはならないことになっています。

風疹に対するワクチンとしては、麻疹・風疹混合ワクチンや新三種混合ワクチンなどがあげられます。

ワクチン
ワクチン

なぜ、妊婦にはワクチンが打てないのか。

ワクチンは、病原体(ウィルスや細菌)の病原性を弱めたものであり、病原体をカラダに入れることには変わりありません。注射した病原体に打ち勝つことができれば免疫ができ次回の病原体の侵入から効果を発揮します。

しかし、弱めた病原体と言ってもカラダが負ければ感染してしまいます。もし妊婦なら、赤ちゃんに悪影響が出るためワクチンを打てないということになります。


ママと赤ちゃんを守るには、免疫を下げないこと。


風疹の対策。

風疹は、ウィルス性の病気であるため、妊婦自身の免疫が重要になってきます。免疫が低ければ感染するリスクは高くなります。

免疫系は、運動・食事・睡眠の正しいサイクルによって高めることができます。逆にストレスによって免疫は大きく低下するためストレスの発散も有効な手段です。

カラダ
カラダ

特に妊娠中は神経質になったり、カラダ自体が敏感な状態になっているため些細なことにストレスを感じてしまうこともあります。ストレスをできるだけ溜めないようにすることも大切です。


普通でいいのよ、普通で。

免疫力を上げなければならないと、無理に運動したり、サプリメントを飲んだりする必要はありません。

運動したくなったら散歩をしたり、気分が落ち込むことがあったら楽しくなるようなことをしたりすることで免疫力は高まります。

あまり神経質になりすぎることは、カラダにもお腹の中の赤ちゃんにとっても良くありません。「深く考えずに楽しく過ごしていたら、赤ちゃんが生まれていた」というぐらいが丁度よいです。


免疫を上げて大丈夫なのか?

ママにとっては赤ちゃんは異物であるため、異物を攻撃する免疫力を上げると良くないように思う方もいるかもしれません。

しかし、人間のカラダには、赤ちゃんに悪影響が無いように部分的に免疫を弱めたり、免疫が上がりすぎないように調節することで問題が起こらないようにするシステムがあります。

適度な運動・食事・睡眠や、自然の中で接触する病原体(ウィルスや細菌)によって自然に免疫力は上がりますが、このような場合は、問題が起こらないようにバランスを取りながらカラダは自然に免疫を上げてくれます。

ただし、薬などで強制的に特定の免疫系を上げる場合などは想定外の問題が起きてもおかしくはありません。


どうしてもサプリメントを飲みたい人へ。

世間では、妊婦の不安をあおり、必ずサプリメントを飲まなければ元気な赤ちゃんが生まれないようなことが言われることも少なくありませんが、サプリメントが存在しなかった時代でも元気な赤ちゃんは生まれています。

もし、サプリメントを飲まないことが逆に気になってストレスになるようならサプリメントを飲んだ方が良いと言えます。

そのような場合は、安全性の確かなものを選ぶことが大切です。天然由来のモノだから安全と言われているものを選ぶのではなく、しっかりと安全性の立証されたものを選ぶべきです。

また、実際に口にする商品自体で安全性が確認されているかどうかも重要です。安全性の確認された成分が入っているから、商品自体が安全であるとは限らないからです。

特にカラダに吸収されるタイプのサプリメントほど、赤ちゃんへの悪影響のリスクは高くなります。