TOP > コラム

Column 0058 | 2019.08.12

ガンの手術を拒み続けても、死んでしまう?

手術風景
手術風景

できれば身体の一部を切除せずに治したいものです。しかし、止むを得ず手術により一時的に問題を回避しなければならない時もあります。



免疫を上げても間に合わない場合はある。


ガン細胞は免疫力の低下により成長しますが、逆に免疫力によって縮小もします。そのため患者の中には、手術をせずに生活習慣の改善やストレスの発散、免疫サプリメントなどを使用してガンを治そうとする場合もあります。

免疫を上げるだけでガンが消えたと言えば、怪しさやスピリチュアルな話にも聞こえますが、実際に治っている人は少なくはありません。

しかし、誰もが免疫を上げてガンを治せるかと言えばそうではありません。

ガンが発覚したタイミング(ステージ)や、癌の大きさ、患者のストレス状況や耐性、生活習慣など、様々な要因が関係するため、免疫を上げたとしても間に合わない場合は当然あると言えます。


手術をすれば、大きな時間を稼げる?


手術をしたとしても、すべてのガンを取り除くことはできないため、取り残したガンが再発することはあります。

しかし、小さなガン細胞が大きな腫瘍に成長するまでには、ある程度の時間がかかります。

手術は抗がん剤とは異なり、患者の癌を抑え込む免疫はそれほど弱らせることも無いため、人によっては、数カ月から、数年の時間を稼げる場合もあります。

拒み続けた手術をすることによって、大切なカラダの一部を失い、生活の質を低下させることにはなりますが、一時的に難を回避することもできると言えます。


引き際は、いつなのか?


未来は誰にも分らないため、この時に手術したほうがいいと断言することはできません。

ただ、参考として2つのポイントがあります。それは、免疫を上げるために要した時間と、日常生活に支障が出ているかどうかになります。



3ヶ月やってダメなら要検討

生活習慣の改善や免疫サプリメントを使用し免疫を上げるとガンが縮小することもあります。早い人であれば、1ヶ月程度で腫瘍マーカの数値が下がり始めることもあります。遅くても3カ月程度で何らかの変化があります。

しかし、3ヶ月ほど経っても数値が下がらず上がり続けている(腫瘍が大きくなり続けている)という場合は、それ以上やっても間に合わない可能性の方が高いと思った方が良いかもしれません。

せめて、数値が止まるなど、癌細胞の増殖を止めることができなければ、その後に期待を抱くのはリスクが高いとも言えます。



日常生活に支障が出始めたら要検討

例えば、乳がんなどで始めは赤く腫れたようだったのが、症状が進行してくると、発熱したり、カサブタの治りかけのようなグチュグチュとした状態になったりもします。

別の例で言えば、肺がんなどで気管にできたガンが気道を塞ぎ、片側の肺が完全にふさがれてしまう事もあります。片方の肺でしか息ができないため、少し歩くだけでも息苦しくなったりもします。

このように、日常生活に支障が出始めると、この段階から免疫を上げて治すというのはかなり難しいと言えます。

免疫力はストレスの影響で低下するため、生活の不憫さによるストレスが加わると、さらに免疫を上げるのが困難になります。


まとめ


免疫を上げることによって手術をせずに治すことのできる可能性もあるため、周りに反対されたとしても挑戦することは決して悪いことではありません。

しかし、状況によっては当然治せない場合もあるため、日常生活に支障が出始めた段階で、あきらめて、止むを得ず手術をすることも検討するべきではないでしょうか。

また、ギリギリまで頑張らずに、早めの段階で手術をしてしまうのも一つの選択です。

いずれにしても、自分自身でもう無理かもしれないと感じた時は、手術をすることも検討する時が来ているのかもしれません。意地になって、日常生活に支障が出ているのに手術を拒否し続けていると、厳しい言い方にはなりますが、現実的に死んでしまう可能性は高いと言えます。

それでも、カラダを切除して不自由な人生を送るよりは、手術などをせずに自然な苦しみの中で死にたいという人もいます。何を優先するのか、価値観は人それぞれですので、最後は自分で納得のいく決断をしなければならないのではないでしょうか。

もし、免疫で治そうとするのであれば、出し惜しみせず最初の段階で全力を出すのがいいのかもしれません。


Column 0058 | 2019.08.12