TOP > コラム

Column 0050 | 2019.08.04

加齢臭は、免疫低下が原因?加齢臭の出ない人は50%?

加齢臭のする人:50%、加齢臭のしない人:50%
加齢臭のする人:50%、加齢臭のしない人:50%

年齢を重ねると生じる加齢臭の問題。しかし、年齢を重ねても加齢臭のしない大人は意外に多くいます。年をとったから必ず加齢臭がするというわけではありません。



加齢臭は、必ずしも年齢ではない?


加齢臭の原因物質の一つとして2-ノネナールという物質があります。この成分を発見したのは日本の化粧品会社です。26歳~75歳の男女22人(男性13人、女性9人)に対して行われた実験から以下のデータを得ています。

加齢臭2-ノネナール発生量の年齢推移
加齢臭2-ノネナール発生量の年齢推移

40代あたりから加齢とともに顕著に2-ノネナールが増える傾向があります。しかし、45歳以降の半分の人は年齢を重ねても2-ノネナールはほとんど増えません。

S. Haze, Y. Gozu, S. Nakamura, Y. Kohno, K. Sawano, H. Ohta and K. Yamazaki (2001年). “2-Nonenal Newly Found in Human Body Odor Tends to Increase with Aging”. Journal of Investigative Dermatology 116 (4): 520–524.


加齢臭は、免疫低下が原因?


加齢臭の原因として、普段の食事内容も考えられますが、加齢臭の増えはじめる40歳以降から食事内容が大きく変わるとは考えにくく、別の要因の可能性も十分あります。

加齢臭は年齢とともに増加しますが、そうでない場合もあることを考慮すると、年齢とともに変化はするものの個人差の大きな要因が原因であると推測されます。

その要因の一つとして挙げられるのが免疫力です。免疫力は20代をピークに年齢とともに低下する傾向があり、40歳になると20代の半分にまで低下するとも言われています。しかし、あくまで平均的な話であり、個人差の大きな要因でもあります。


免疫が低下するとカラダは腐り始める?


生肉をラップなどをせずに夏場の暑い外に放置しておけば、細菌が繁殖して腐って、くさい臭いがするようになります。

人間の体内は、栄養も豊富にあり、体温も細菌が最も繁殖しやすい37℃付近です。人間のカラダは、とても腐りやすい環境であるにも関わらず、腐ることがないのは、免疫のおかげです。

免疫細胞が細菌やウィルスなどの病原体をしっかり除去できているから、風邪を引くことも腐ることも無いと言えます。

逆に免疫が低下すれば、細菌の増殖を抑え込むのに時間がかかったり、細菌の代謝によりガスが発生しやすくなってもおかしくはありません。そのようなガスが体外に排出され加齢臭の原因になっているのかもしれません。


まとめ


加齢臭の対策というと、食事内容を変えたり、汗をこまめに拭いたり、消臭スプレーを使うなどがメジャーですが、免疫力を高めることも有効な対策の一つなのかもしれません。

免疫力を高めるのにお金がかかるかというと、そうではありません。本来の自然界での生活に近づけてあげれば、自然に免疫力は高まるようにできています。

例えば、加工されていない自然な食事、十分な睡眠、適度な運動、慢性ストレスの発散などです。

また、免疫力を高く維持することは加齢臭だけでなく、見た目の若さや、将来の病気へのリスク対策にもつながるため、多くのメリットがあります。


Column 0050 | 2019.08.04