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Column 0046 | 2019.07.31

うつ病の薬を飲み続けても、うつ病は治らない?

塞ぎ込む女性
塞ぎ込む女性

うつ病を治すために、たくさんの薬を毎日飲み続けている人もいます。しかし、いつまで薬を飲み続ければ、うつ病は治るのでしょうか。

薬を飲んだから病気が治るわけではない?


20代後半でうつ病になり、30代後半で社会復帰した元うつ病患者の友人は、「薬を飲まなくてもよかったのではないか」と話してくれたことがあります。

友人は、10年近く引きこもり、薬を飲み続けましたが、それでうつ病そのものが治ることはありませんでした。

薬のおかげで、急にハイになるような症状は無くなりましたが、常に元気が無く、無理やり薬で押さえつけられているような感じがしました。

むしろ、薬を飲み続けることで、薬が切れたらどうしようというような恐怖心を感じたり、薬に依存しなければならないような状態になっていたのかもしれません。


人間関係によって病気は改善していく?


10年近く薬を飲み続けても治らなかったうつ病の友人が元気を取り戻したのは、人とのふれあいであるとも言えます。

友人は、うつ病の人が社会復帰できるようにサポートするための病院の施設に通い始めました。

同じうつ病の問題を抱えた人たちと話したり、スポーツをすることによって、徐々に元気を取り戻していきました。数か月後には障害者枠で仕事も始めるようになっていました。

10年近くも悩まされていたうつ病が、こんなにも簡単に治るのかと驚いたことを覚えています。


まとめ


本来、薬とは病気の症状を緩和したり、病気を一時的に止めるために使うものであり、病気そのものを治すために使うということは本当の使い方ではないのかもしれません。

必要なのは薬ではなく、乱れた心を落ち着かせるための一定の時間と、弱った心を回復させるための信頼できる人間関係とも言えます。

うつ病の原因の多くは人間関係であるとも言われますが、そのうつ病を治すことができるのも、また、人間関係なのかもしれません。


Column 0046 | 2019.07.31