インフルエンザが流行り始めると、その予防対策としてワクチンを打つ人もいます。しかし、ワクチンは本当に予防対策になっているのでしょうか。
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打ったワクチンと全く同じウィルスにしか効果が無い。
ワクチンの基本的なメカニズムは、弱いウィルスをカラダの中に入れ、免疫システムの働きにより、そのウィルスに対する抗体を作らせることにあります。
抗体とはウィルスをせん滅するミサイルのようなものですが、免疫系の最終兵器とも言えます。作るのに時間はかかりますが、必ずせん滅できるように、圧倒的な火力をもっています。
逆に言えば、もしウィルス以外の正常な細胞を抗体が攻撃すれば甚大な被害が出るとも言えます。そのため、目的とするウィルスだけを認識して攻撃できるように抗体は作られます。
抗体はウィルスの形状によって、ウィルスかどうかを判断しています。もし、ちょっとでも形状が違えば、抗体は攻撃をしないようになっています。このようなメカニズムが抗体の安全装置的な役割を担っています。
つまり、事前に接種したウィルスと全く同じ形のウィルスに感染した場合は効果を発揮しますが、そうでない場合には全く意味が無いと言えます。
例えば、インフルエンザワクチンは、その年に流行するウィルスを想定して打つわけですが、その予想が外れた場合は、ワクチンを打っていても発症することがあります。
また、インフルエンザウィルスも利口で、ちょっとでも形状を変えれば攻撃を受けないことを理解しているとも言えます。そのため、ウィルスは毎回形状を少しずつ変化させて免疫系の攻撃を回避しようとします。
ワクチンで逆に体調を崩すことがある。
ワクチンは、弱めたウィルスです。そのため、ウィルスであることには変わりなく、それに負ければ病気そのものを発症することがあります。
例えば、高齢者がワクチンを打つと、逆に体調を崩し、インフルエンザを発症することもよくあります。
予防のためにワクチンを打っているはずなのですが、免疫自体が高齢で弱っているため、逆に風邪を引いてしまうということです。
ワクチンの中には、殺したウィルスを接種させるタイプ(不活化ワクチン)もありますが、当然生きたワクチン(本物)には効果が劣ってしまいます。
まとめ
ワクチンは、事前に接種させたウィルスと全く同じウィルスに感染した場合に効果を発揮するものです。
どんなウィルスに感染するか未来を予測できない以上、まるで宝くじを買うようなものであるとも言えます。予想が当たれば得をするし、外れれば損をします。
また、高齢者のように免疫の弱っている人にとっては、逆に風邪を引くリスクもあるものです。毎年ワクチンでつらい思いをして、そのウィルスに対する免疫を獲得しても、もし違うウィルスに感染した場合は、それでも発症してしまいます。ただつらい思いをしただけになるとも言えます。
感染対策として最も有効なのは、日ごろから免疫力を高めておくことです。もし、感染したとしても発症するほどウィルスが増殖する前に叩くことができれば問題は起きません。
そして、免疫を高めるのに大切なことは、特別なことではなく、運動・食事・睡眠の正しいサイクルとストレスの発散です。