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Column 039 | 2019.07.24

薬で風邪を治すと、ぼーっとする原因とは?

体温計と風邪薬
体温計と風邪薬

風邪薬を飲んで熱が引いたり、鼻水が止まったりして風邪が治っているはずなのに、頭がぼーっとしたり、カラダが本調子ではない感覚になるのはなぜなのでしょうか。

ぼーっとするのは、風邪薬の副作用。


風邪薬には、鼻水を抑えるために抗ヒスタミン剤が含まれています。抗ヒスタミン剤には、眠気を引き起こす副作用があるため、頭がぼーっとしてしまう事があります。

鼻水が止まると、薬が効いた気がするため、ほとんどの風邪薬には抗ヒスタミン剤が入っています。眠くならない風邪薬というのもありますが、抗ヒスタミン剤を入れていないか、眠気を軽くするためにカフェイン(中枢神経興奮成分)を添加してあります。


なぜ、本調子が出ないのか?


熱も引いているし、鼻水も出ないし、のども痛くない。けれども、何か普段の調子が戻らない時があります。これは、風邪がまだ治っていないからであると言えます。

風邪薬で、主な風邪の症状を強制的に止めてはいますが、それが風邪が治った状態ではありません。見かけ上、一時的に風邪の症状が止まっているだけです。

カラダは、風邪のウィルスとまだ戦っています。普段とは異なる戦闘状態(熱を出したり、鼻水を出したり、のどの炎症を起こしたりなど)がまだ解除されていないため、普段とは異なる感覚を感じるとも言えます。

カラダの免疫力でウィルスをすべて除去できてはじめて、風邪は治り本調子に戻ります。


まとめ


薬で風邪の症状が止まったり、緩和されると、まるで風邪薬が効いて風邪が治ったと思います。

しかし、実際には症状が止まっているだけであり、風邪が治ったわけではありません。結局、風邪を治すのはカラダの力です。

また、風邪のつらい症状を止めることが病気を治すことと思われがちですが、実際には風邪を早く治そうとしてカラダ自身が自ら引き起こしているのが風邪の諸症状です。

つまり、風邪を治そうとするカラダの働きを邪魔しない事、余計なことは何もしないでゆっくり休むことが最も早く風邪を治す方法とも言えます。


Column 039 | 2019.07.24