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Column 036 | 2019.07.21

風邪薬で熱を下げないほうが、風邪は早く治る?

風邪薬
風邪薬

風邪を引いた時は、薬を飲まないほうが早く治るというのは常識になりつつあります。それは一体なぜなのでしょうか。

カラダは意図的に体温を上げている。


風邪を引いた時に熱が出ますが、これは風邪のウィルスによって引き起こされているのではありません。むしろ、そのウィルスを体内から除去するためのカラダの自己修復機能の一つです。

体内で増殖するウィルスを除去できるのは薬ではなく、カラダの免疫細胞です。その免疫細胞は体温が高いほど活発に活動します。

つまり、ウィルスと闘う免疫細胞の能力を最大限に引き出すために、カラダは自ら体温を上げようとします。


風邪薬は、風邪の治りを遅らせる。


風邪薬で熱を無理やり下げると、本来のカラダの働きを邪魔することになります。

カラダは体温を上げることで免疫細胞を活性化させ、一気にウィルスを叩こうとしています。そのため、カラダが起こしている自然な現象を止めないほうが風邪は早く治ります。

風邪の症状としては、鼻水やのどの痛みなどもありますが、これらも意味があることなので、本当は何もしないほうがいいと言えます。

ただし、熱が何日も下がらないなど、何か変だと感じる場合は、医師に相談することが必要です。


まとめ


仕事などで休めず、どうしても働かなければならない時があります。そのような場合は、薬を使って熱や鼻水などの症状を一時的に止めることができます。

しかし、風邪の症状が一時的に改善されたからといって風邪が治っているわけではありません。むしろ、カラダに無理をすることで、ウィルスがより増殖しやすい状況を作り出しているようなものです。

本来は、しっかりと身体を休めることが必要不可欠です。風邪は、無理をすればするほど症状が悪化する病気です。


Column 036 | 2019.07.21