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Column 035 | 2019.07.19

野菜ジュースを飲んでも、野菜を食べたことにはならない?

野菜
野菜

日常生活で野菜を手軽に摂れる野菜ジュース。しかし、それは本当に野菜を食べたことになるのでしょうか。

加工されている時点で成分は同じではない。


加工の際の濃縮、加熱、冷却などの工程によって、成分は当然変化します。

例えば、ビタミンCは加熱で壊れます。そのため、野菜ジュースには、後から人工のビタミンCを添加しています。また、酵素や不溶性食物繊維も失われています。

その他、リコピンやβ-カロテン、ビタミンEなど変化しないと言われている栄養素もありますが、もしかすると変化していることにさえ気づいていない可能性もあります。


自然な食べ方でなければ意味が無い。


何とかして楽に手軽に野菜を摂ろうとして、家庭でミキサーなどを使う人もいます。

市販されている野菜ジュースよりかは良いのかもしれませんが、酵素などのデリケートな成分は、ゆっくりミキサーをかけたとしても全く壊れないわけではありません。

また、野菜ジュースを食前に飲むと食後の血糖値の上昇を抑えるというデータもありますが、一方で野菜ジュースを飲む人は2型糖尿病の発症リスクが上昇していたというデータもあると言われています。

ジュースではなく普通に野菜や果物を咀嚼して食べるのであれば、本来の栄養素も、まだ解明されていない成分でさえも、何もカラダに負担や問題を起こさせずに取り込むことができます。


自然の理から外れるほど問題は起きる。


野菜の栄養を摂りたいのであれば、野菜を生の状態(加工されていない自然なままの状態)で食べるのが一番であり、それが自然界での食生活です。

多くの場合、自然界のライフスタイルと異なることをすると問題が生じます。なぜなら、人間のカラダ自体が、自然の中で生活することを前提に進化してきているからです。

生の野菜を咀嚼して食べるという当たり前の行為の中に、栄養をカラダに取り込むための重要な条件がたくさん存在しています。自然な条件を満たさず、人間の勝手な判断・都合で不自然なことをすれば、健康を維持できなくなるのは当然なことです。


まとめ


野菜ジュースは、人間が本来食べる野菜とは異なるものであると言えます。それで一日分の野菜を摂れているから健康を維持できると考えるのはリスクの高い行為であるとも言えます。

面倒であっても、ちゃんと生の野菜を食べることが健康になる本当の近道です。人間は人間である前に、一つの動物であるということを忘れてはいけないのではないでしょうか。

野菜ジュースに限らず、日常には加工されたものがたくさん存在します。重要なのは、それが天然から作られたかどうかではなく、加工されていない新鮮な天然物を食べているかどうかです。

便利な加工食品に過剰に依存していなかった昔の生活こそが、本当の健康的な生活ではないでしょうか。


Column 035 | 2019.07.19