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序章|免疫サプリメントについて

3. 様々な免疫サプリメント

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フコイダン(海藻粘質物抽出物)とは?

海藻
海藻

海藻のネバネバ成分。

昆布やワカメ、モズクなどの海藻の表面の粘性物質を熱水で抽出したもの。キノコ由来のβ-グルカンと同じく多糖類ですが、硫酸基が結合しているのが特徴です。

β-グルカンはブドウ糖のみでできた多糖ですが、フコイダンは普通はあまり食べない少し特殊な多糖ということになります。


変な化合物だから免疫が活性化する。

人間が陸上で生活していれば、フコイダンは、普通はカラダに入ることのない成分です。そのため、カラダはフコイダンを病原体と誤認します。するとカラダは病原体を除去しようと自然に免疫系を活性化しようとします。

このように病原体と認識される物質の立体構造を、病原体関連分子パターン(PAMPs)といい、PAMPsを認識する免疫細胞などの表面に存在する受容体をパターン認識受容体(PRRs)と言います。フコイダンの場合は、PRRsの中でもTLR4という受容体で認識されることが分かっています。


世界的には発展途上の研究成分。

グルカンや乳酸菌、LPSなどと比べれば、世界での発表論文数はまだまだ少ないのが現状です。


臨床研究もまだ少ない。

発表される論文は、試験管やマウスレベルのものが多く、ヒトでの臨床研究もされていますが、他と比べればまだまだ少ないのが現状です。これから期待される成分です。


悪影響を及ぼす研究結果もある。

ヒト臍帯血管の成長を抑制するという培養実験結果も発表されており、妊婦への悪影響も実験レベルで示唆されています。