蜂の巣の隙間を埋める成分。
蜂が巣をつくる際、6mm以下の隙間が発生した場合に、その隙間を埋めるための粘性物質。
プロポリスとは、この粘性物質をアルコールで抽出したもの。
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序章|免疫サプリメントについて
3. 様々な免疫サプリメント
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蜂が巣をつくる際、6mm以下の隙間が発生した場合に、その隙間を埋めるための粘性物質。
プロポリスとは、この粘性物質をアルコールで抽出したもの。
蜂が、様々な植物から集めてきた成分で作るため、多様な成分でできています。樹脂やワックス、花粉などで構成され、およそ300~400もの成分で構成されているとも言われています。
植物は、自身が傷つけられると傷口に樹脂を分泌し、細菌や様々な微生物から身を守ります。蜂は、この抗菌作用をもつ成分を、温かく湿度の高い巣の中でも細菌の繁殖を抑え、巣内を清潔な環境に保つために利用しています。
人間が自然界に生活していて、蜂の巣の隙間に埋まっている粘性物を普通は食べることはありません。だからこそ、カラダはプロポリスに含まれる多様な成分のうちのいくつかを病原体として認識してしまいます。
他の免疫サプリメントと同様に、病原体が体に入ったと思えば、病原体を除去しようとして自然に免疫系は活性化します。
プロポリスは300から400もの成分の混合物であるため、当然、様々な効果があることが分かっています。抗腫瘍活性、抗酸化作用、免疫力調整作用、鎮痛作用、抗アレルギー作用など。ただし、一体、どの成分が効いているのかはよく分かっていない。
プロポリスに多様な作用があるというよりも、免疫系が活性化されることで、カラダ自身が健康な状態に戻ろうとする力によって様々なプラスの作用が生じていると考えることもできます。
また、他の免疫サプリメントと異なり、プロポリスは非常に多くの成分で構成されているため、どのような作用メカニズムで免疫系が活性化しているのかを特定するのが難しいのが現状です。
メリットとしては、多様な作用をもつということです。このメリットが逆にデメリットにもなります。プロポリスは多様な成分の混合物であるため、良い作用をもつ成分もあれば、実は悪い作用をもつ成分も含まれていることが報告されています。
プロポリスに含まれるフラボノイド類が酸化ストレスによるDNA損傷を誘導するという報告もされています。
多くの研究は、良い作用があるかどうかを先に調べ、悪い作用があるのかは後々になって調べられるものです。プロポリスの構成成分は300から400と多いため、「あとになってやっぱりカラダに良くありませんでした」というような研究が発表されるリスクは存在します。
良い効果があっても、まだまだよくわかっていない成分がたくさん含まれていることと、普通ヒトが食べないものであるため、今は安全だと言われていても、将来どうなるかわからないという安全面での懸念があります。