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Column 002

女性の低体温は免疫低下のサイン?

平均体温36.89℃
平均体温36.89℃

Introduction -導入-

現代において、低体温の女性が増えてきています。

低体温は免疫力の低下を招き、女性の美しさをつくるサイクルを邪魔します。免疫力のピークは20代で、その後は加齢とともに低下し、40代では50%にまで低下すると言われています。

しかし、年齢を重ねても、いつまでも若々しく美しい女性たちは存在します。彼女たちは20代の免疫力を、平均的な人よりも高く維持しているのかもしれません。

1957年に測定された日本人の平均体温は、36.89℃であり、少し高めの体温37.5℃が美人体温とも言えます。ここでは、低体温と免疫力の関係性や、対策等について考察していきます。

体温が高い人ほど、免疫力が高い人?

免疫細胞は、高い温度でより活発に活動できるため、体温が高い人ほど、免疫力の高い人と言えます。

免疫細胞の反応の大きさ/免疫細胞が異物を食べる働き
免疫細胞の反応の大きさ/免疫細胞が異物を食べる働き

免疫細胞は、温度が高い方が反応も良く、体内の異物を除去する能力も高くなります。例えば、風邪をひいた時に熱が出るのも、免疫細胞を活性化させてウィルスと闘う力を高くするために、身体が自ら行っていることとも言えます。

参考論文 Redox signal-mediated sensitization of Transient Receptor Potential Melastatin 2 (TRPM2) to temperature affects macrophage functions Makiko Kashio, Takaaki Sokabe, Kenji Shintaku, Takayuki Uematsu, Naomi Fukuta, Noritada Kobayashi, Yasuo Mori, Makoto Tominaga 米国科学アカデミー紀要Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America(電子版)2012年4月9日

美しさを決めるのは、年齢ではなく、免疫力の差?

あなたの顔や体は生まれ持ったものであるため変えることのできないものであると言えます。しかし、周りから惹かれるような美しさを決めるのはそれだけではないはずです。

目、髪、肌
目、髪、肌

キレイな目、しなやかな髪、透明感のある肌、自然な清潔感など、後天的な要素の方が多く存在します。

これらの要素は「若々しさ」とも表現できますが、人による若さの違いとは、本当に年齢による差だけなのでしょうか。年齢を重ねても美しい彼女たちの笑顔はどこからきているのでしょうか。

20代と50代
20代と50代

年齢差が約2倍ですが、実は免疫力も約2倍違います。

免疫力の加齢推移
免疫力の加齢推移

年齢とともに、疲れが取れにくくなったり、視力の低下など、身体能力の衰えを感じることがあります。

人の体は免疫力という病気から守る力を持っていますが、実はその力も年齢とともに衰えていきます。免疫力は生まれてから徐々に上昇し、20代をピークに低下していきます。

生まれたばかりの赤ん坊や子供が風邪をひきやすいのは、まだ免疫が十分に発達していないからです。逆に高齢者が風邪やインフルエンザから肺炎を併発して亡くなることが多いのも、免疫力が落ちているため感染症にかかりやすく、負けやすくなっているためです。

免疫力が健康維持につながるということは周知の事実ですが、実は美容にも大きく関係しています。

大切な免疫力。カラダの中で何をしている?

免疫細胞
免疫細胞

免疫力とは免疫細胞の力とも表現できます。血液中の白血球が免疫細胞の主体であり、その働きにより様々な種類が存在しています。

血液にのってカラダにとって悪いものをお掃除。

免疫の働き
免疫の働き

体内に侵入した細菌やウィルスといった病原体、毎日カラダの中で自然発生しているがん細胞や死んでしまった細胞などの異常細胞を除去したりします。
また、血管内壁に蓄積される脂質の除去も免疫細胞の仕事です。つまり免疫力とは体にとって不要なものを掃除する力とも言えます。

あなたが病気にならないよう、カラダの中をキレイにしています。


大したことのない小さなゴミが、体の中で増えると、やがて病気という大きな脅威になります。そうなる前に、日々、自分のカラダ以外のモノはすべて掃除しています。

免疫力はあなたを病気から守るだけでなく、体の内部をきれいにしてくれています。実は、体の内側が綺麗であるということは、あなたの美しさを守るということでもあります。

美しい人のもつ、キレイサイクルとは?

免疫力は、あなたの美容に直結します。あなた自体は何もしなくても自然に回るカラダの仕組み。それがキレイサイクル。

キレイサイクル
キレイサイクル

免疫力が高まり、免疫細胞の働きが活発になると血行が改善され血液の流れが良くなります。それにより新陳代謝が高まることで脂肪が燃焼しやすくなり、太りにくく痩せやすいダイエットに適したカラダへとつながります。

そして、この代謝の良いカラダは基礎体温を高め、温度により影響を受ける免疫細胞はより活発に活動を始めます。免疫力が高いので、また同じことが起こり、カラダにとってとても良いサイクルが生まれます。

女性のカラダ
女性のカラダ

美しい大人の女性は、20代の免疫力を高く維持している?

美しさを作り出すサイクルは、免疫力のピークである20代が最も高く、その後は、加齢とともに低下していきます。いかに、免疫力を低下させないことが、「若々しさ」=「美しさ」を保つ秘訣と言えます。

美しい人の免疫力
美しい人の免疫力

免疫力の年齢による低下グラフは、あくまで平均的な値であり、誰もが、同じように低下していくわけではありません。同じように年齢を重ねたとしても、人によって若々しさに違いが出るように、免疫力の低下にも個人差があります。つまり、いつまでも若々しく美しい人は、20代の免疫力を高くキープしているのかもしれません。

少し高めが美人体温?あなたの体温は何℃ですか?

免疫力が高い人ほど、美しさのサイクルがうまく回っているという話をしてきましたが、では自分自身の免疫力は一体どれくらいなのでしょうか?実際に免疫力を測るには血液検査(NK活性)が必要です。

しかし、体温を測定することで免疫力が高いのか低いのか、おおよそを知ることができます。
もし体温が高ければ、免疫力も高く、美しさのキレイサイクルはうまく回っているということになります。では、美人体温とはどれぐらいの温度なのでしょうか?

日本人の平均体温
日本人の平均体温

出典 日本人の体温分布 文献)田坂定考 日新医学 44;633,1957

1957年に測定された日本人の平均体温は36.89℃±0.34℃でした。

仮に、若々しく美しい人が全体(男女合わせて)の5%いたとします。体温の高い5%の人に注目すると、おおよそ37.5℃以上が美人体温と言えのるかもしれません(ただし、体温は免疫力の絶対的な指標ではありません)。

昔の人は、体温が高い?あなたの体温は正確に測れてないかも?

昔の日本人の平均体温が36.89℃と知って、高いと感じた人もいるのではないでしょうか。

1957年の測定では、水銀体温計を用い、脇の下で30分かけて正確な体温を測定しています。現在、一般家庭で使用される電子体温計は、約30秒程度で数値が出ますが、実際には10分以上脇にさして測定しなければ正しい数値を測定することはできません(体温計の説明書等で確認できます)。

30秒程度で測定したデータをもとに、体温計内で計算し予測体温として表示しています。体温計にもよりますが、通常その後に実測モードに切り替わり実測体温の測定ができます。そのまま10分程度放っておくと二回目のピピピという音がし、表示されたものがより正確な体温と言えます。

体温は、測定する時間帯や状況により変動したり個人差もあるため一概には言えませんが、正確に測定しても、 36.89℃よりも大きく低下している場合は、昔の人よりも免疫力が低下気味である可能性が考えられます。

キレイを邪魔する、負のスパイラル。

体温低下により免疫細胞の活動が弱まり免疫力が低下します。免疫低下により血行が悪くなると、全身にうまく栄養を運べず新陳代謝が低下します。また新しい細胞が生まれにくいばかりか、太りやすく痩せにくい身体ということが言えます。

酵素や細胞機能といった体内活動は、体温が正常であることではじめて機能します。低体温は内臓機能の低下を招き、老廃物・毒素の排泄機能の低下へとつながっていきます。

キレイを邪魔する負のスパイラル
キレイを邪魔する負のスパイラル

キレイサイクルが回らなくなると、お肌とっても最悪なトラブルの原因に?

恐ろしいシミ・しわの作られ方
恐ろしいシミ・しわの作られ方

1. 老廃物の排泄機能の低下により体内に余分な水分が貯まる。2.余分な水分はむくみとなり、むくんだ部分の皮膚は余分な水分によって伸ばされて重力に負けてたるみになります。

3.毒素や老廃物が体内に溜まっているので、くすみやニキビ肌荒れが起こりやすくなります。

4.新陳代謝も低下しているので、肌が生まれ変わりにくく(ターンオーバーが遅い)、シミやしわを定着させる環境が生まれます。

低体温の原因と対策。

現代女性は体温の低い人が多いと言われますが、日本人の平均体温が36.89℃であった1957年と比べて最も変化したことは何でしょうか。

様々な変化がありましたが、低体温の原因として最も有力と考えられているのが運動量の低下です。世の中が便利になればなるほど日常の運動量は低下しています。

運動量の低下→筋肉量の低下→体温の低下
運動量の低下→筋肉量の低下→体温の低下

体温の40%以上の熱を発生させるものは筋肉と言われていますが、運動量が少なくなることで現代人の筋肉量のレベルも低下しています。

筋肉量が多ければ、日常の些細な動作のたびに、筋肉の伸縮により十分な熱量を容易に得ることができます。逆に、カラダの筋肉量が少ないと、同じように動いていたとしても、発生する熱量は少なく、体温は低くなってしまいます。

筋肉は体温の40%以上の熱を生む。
筋肉は体温の40%以上の熱を生む。

特に女性は筋肉がつくことを好まないため、男性よりもより筋肉量のレベルは低下する傾向にあります。昔は、現在よりも様々なことが不便であり、当時の女性たちは、その時代に生きているというだけで、自然に現代女性よりも筋肉量のレベルが高く、体温も高かったとも考えられます。

つまり、筋肉量を増やすことが、低体温の正しい解決策であるとも言えます。

美しくキレイなモデルさんは、実は、筋トレをしている。

運動する女性
運動する女性

一般の人よりも、美しさや若さを保つモデルさんは、海外でも日本でも、最近は筋トレをしている人が多くいます。

彼女たちは、筋肉量を増やすことが、体温を上げ、免疫力を上げることにつながり、美しさをつくるサイクルをうまく回すことを知っているから、筋トレをしているとも言えます。何が一番かしこく美しさを保てるかをよく理解しています。

筋肉をつける→免疫力が上がる→キレイサイクルが回る
筋肉をつける→免疫力が上がる→キレイサイクルが回る

筋トレしているのに、なぜ、モデルはムキムキにならないの?

筋トレというと、ボディビルダーの女性のようなムキムキのカラダになると思う方もいるかもしれませんが、少し筋トレをしたぐらいでは、あのレベルまでは、まずなりません。

一般女性が持てないような高重量を毎日上げ、高たんぱくな食生活を続けて、はじめてムキムキなカラダになります。特に女性は、女性ホルモンの関係もあり筋肉がつきにくく、ボディビルダーの女性のようになるには相当な努力が必要です。

もし、筋トレをしてすぐにムキムキになるのであれば、モデルやセレブたちの間で筋トレは流行っていないのではないでしょうか。

さらに、筋肉量が多いと、太りにくく、楽にやせれる?

モデルはたくさん食べているのに細い人が多くいます。筋肉量が大きく関係している可能性があります。筋肉が動くたびに、熱が発生するという事は、エネルギーがたくさん使われ、一日の消費カロリーも増えるという事になります。

同じように食べていても、筋肉量の多い女性の方が消費カロリーが多くなるので、太りにくく、それほど運動していなくても、筋肉量の少ない女性よりも痩せやすいカラダであるという事が言えます。

筋トレは、免疫力を上げ美容に良いだけではなく、ダイエットにとっても良いメリットをもっています。海外では、ダイエット=筋トレは常識とも言えるものです。

おすすめの筋トレは、スクワット?

筋肉の7割以上が腰から下にあるため、非常に効率的に筋肉量を増やすことができるスクワットはおすすめです。脂肪の多い太ももよりも、筋肉で引き締まった太ももの方が見た目には細くなります。

スクワットはお尻の筋肉も同時に鍛えることができ、お尻の見た目も小さく、立ち姿もキレイになり一石二鳥です。あなたが家事や仕事の度に、ただ歩くだけで、筋肉量が多ければ消費カロリーも増えます。

運動だけじゃダメ? ストレスで免疫力は低下する。

女性のキレイをつくる原動力となる免疫力を上げるには、運動をしてカラダの筋肉量を増やすという話をしてきましたが、もう一つ重要なポイントがあります。

それは、ストレスが、免疫力を大きく下げる要因であるという事です。人間のカラダと心は連動しており、特に免疫力は、心の状態に大きく影響を受けます。

ストレスで低下する免疫力
ストレスで低下する免疫力

いくら運動をしても、仕事や人間関係などによる様々なストレス(将来への不安や、現状への不満、過去への後悔など)の悩み事が大きいと、免疫力を低下させてしまいます。

運動や食事などに気を使っているはずなのに、なかなか結果が出ない理由がここにあります。あなたの努力を無駄にしないためにも、免疫力を上げるプラスの要因をするだけでなく、マイナスとなる要因を取り除く必要があります。

美しくキレイな女性たちは、日々のストレスの発散が上手?

ストレスを発散する女性
ストレスを発散する女性

どんな人でも、健康的な生活をすることで免疫力は上がりますが、ストレスがあると、免疫力が上がるのが邪魔されます。

できるだけストレスなく毎日たのしく生きることができれば、免疫力は下がらず、より高く維持できるという事になります。いつまでも若々しく美しい人たちを見ていると、「毎日が楽しそうだな」と思うことはないでしょうか。

実際、彼女たちは楽しく幸せな日々を送っているかもしれませんが、全くストレスがかかっていないというわけでもないはずです。もし、ストレスを感じたとしても、その発散がうまくできているから、免疫力を高く維持できているのかもしれません。

ストレスは、女性の大敵?

昔から、「睡眠不足はお肌の大敵」とも言われますが、現代においては、免疫力を低下させるストレスの方が女性の大敵なのではないでしょうか。

日常の中で、様々なストレスを感じる時があると思いますが、その時は、「美しさをつくる免疫力が低下している」と意識することが大切です。できるだけストレスを回避したり、すぐに発散するように心がけることが、いつまでも美しくキレイな人になるための秘訣と言えます。

ストレスから解放されると、免疫力は回復する?

大学の卒業試験時の学生の免疫力(NK活性)を測定した興味深い実験データがあります。

卒業試験という大きなストレスを受けることで低下していた免疫力が、試験後のストレスの開放とともに普段のレベルにまで回復しています。

大学の卒業試験時の学生の免疫力
大学の卒業試験時の学生の免疫力

1995年におきた阪神淡路大震災のあとの調査では、震災のストレスにより精神状態が不安定だと答えた方のNK細胞の活性は、精神的に安定していると答えた方の半分以下であったという結果もでています。

一番、免疫力を、意識するべき年代は?

免疫力を低下させる最も大きな要因は、ストレスです。つまり、ストレスの多い時ほど、免疫力の低下を意識し対策をとる必要があります。

ストレスの多い時期というのは、人それぞれですが、多くの女性の場合は、30代から40代にストレスのピークを迎えるため、この期間に、いかに免疫力を低下させないかが、若さや美しさを保つ一つの条件になってきます。

厚生労働省_性・年齢階級別に見た悩みやストレスがある者の割合(12歳以上)
厚生労働省_性・年齢階級別に見た悩みやストレスがある者の割合(12歳以上)

引用:厚生労働省  性・年齢階級別に見た悩みやストレスがある者の割合(12歳以上)

厚生労働省の調査では、12歳以上の人(入院者は除く)に、日常生活での悩みやストレスの有無を聞いてみると「ある」と答えた人は、46.5%、「ない」と答えた人は、42.6%となっています。

悩みやストレスがある人を性別にみると、男42.4%、女50.3%であり、男性よりも女性が高くなっています。また、年齢階級別にみると、男女ともに30代~40代の数値が高く、人生の中で最もストレスを感じる年代と言えます。

免疫力は年齢とともに低下していくものですが、日々抱えるストレスによっても大きく低下します。50代の人の免疫力は20代の30%にまで低下すると言われていますが、その前段階である30代~40代に受けるストレスが大きく関係しているのかもしれません。

特に女性は、育児や子供の教育の際に、ストレスを感じています。

厚生労働省 国民生活基礎調査(平成22年度 性・年齢階級別にみた主な悩みやストレスの原因(複数回答)の割合(12歳以上)
厚生労働省 国民生活基礎調査(平成22年度 性・年齢階級別にみた主な悩みやストレスの原因(複数回答)の割合(12歳以上)

引用:厚生労働省 国民生活基礎調査 平成22年度 性・年齢階級別にみた主な悩みやストレスの原因[複数回答]の割合(12歳以上)

自分の学業や、仕事、収入、病気や介護、家族やそれ以外の人との人間関係など、人生の様々な場面において、男性も女性も同じようにストレスを感じています。

中でも、特に女性の方が男性よりも多くストレスを感じているものとして、育児、子供の教育、家族との人間関係の3つがあげられます。これは、ストレスのピーク時となる30~40代とも重なるため、特に免疫力の低下を意識したい期間でもあります。

若いから大丈夫?以外に低い若年層の免疫力?

免疫力は、平均的には20代をピークに加齢とともに低下していくものですが、生活習慣やストレスによっても低下するため、かなり個人差があります。

本来、若年層の免疫力は、高齢の人に比べて高いはずですが、状況によっては、逆転するケースさえあります。

例えば、ある会社の社員の免疫力を測定した興味深いデータがあります。

会社員の免疫力
会社員の免疫力

出典:第24回 日本静脈経腸栄養学会 「ソフィβ-グルカン経口摂取によるヒトNK活性誘導効果の検討」(一部抜粋)


男性も、女性も、最も若い社員の免疫力が、最も低くなっています。これだけ免疫力が低下していれば、若くて大きな病気になる人がいても不思議ではありません。そして、若さや美しさにも大きな開きが出ることもうなずけるのではないでしょうか。

また、これは一つの会社のデータであるため、当然すべての会社で同じように若い社員の免疫力が低いと言い切ることはできません。

しかし、若い社員が超過勤務などにより過労死してしまうような現代において、同じような現象が様々な会社で起きている可能性もまた否定することはできないとも言えます。もしかすると、このデータは、現代社会の現実を如実に映し出しているのかもしれません。

免疫力をおろそかにすると、将来の妊娠や、更年期障害に影響?


免疫力の高い20代は、美しさのサイクルが自然とうまく回ります。しかし、日々受けるストレスの度合いによっては、実年齢よりも免疫力が低下している場合があります。

美しさのサイクルがうまく回らないと、血液の流れが悪くなります。血液にはカラダのエネルギーのもととなる栄養素や酵素、カラダの調子を整えるホルモンなども含まれており、これらがうまくカラダ全体に行き渡らなければ、卵巣機能や黄体機能の低下を招くことがあります。

女性の子宮
女性の子宮

特に子宮や卵巣のある下半身はこの影響を受けやすく、生理痛、生理不順、子宮内膜症、子宮筋腫、卵巣膿腫などを引き起こすもととなることがあり、着床しにくくなる場合があります。

また、若い人が血液循環が悪く低体温のまま更年期に入ると更年期障害は重くなるとも言われています。

まとめ

低体温は免疫力が低下しているサインである可能性があり、これまでの生活習慣を見直す良い機会であるとも言えます。将来、病気にならないためにも、いつまでも若々しく美しくいるためにも、免疫力を高く維持していくことは重要なことです。

免疫力に焦点を当てながら話を進めてきましたが、もっと簡単な言葉で表現すれば、私たちのカラダが単純に弱ってきているという事です。私たちは人間ですが、動物園の動物と何も変わりません。

動物園の動物にストレスを与えたり、十分な睡眠を与えなかったり、運動をさせなかったりすれば、動物たちのカラダは弱り、最悪病気になってしまうかもしれません。私たち人間も、現代社会という枠の中で生きる動物の一つです。

このまま何もせずに年をとれば、あなたの免疫力は?

10年後の免疫力
10年後の免疫力

20代の免疫力を100%とすると、現在30歳の人は、あと10年で50%に、40歳の人は30%、50歳の人は15%にまで低下してしまいます。

しかし、あくまで平均的な数値であり、これから生活習慣の改善やストレスの発散に気をつけることで、現在の免疫力をより高く維持することができます。